(本文第1段落の誤字を修正しました)
[東京 18日 ロイター] -
ドル/円 JPY= ユーロ/ドル EUR= ユーロ/円 EURJPY=
正午現在 102.27/29 1.3395/99 137.00/04
午前9時現在 102.41/43 1.3387/91 137.11/15
NY午後5時 102.33/36 1.3398/03 137.14/18
正午のドル/円は、前週末ニューヨーク市場午後5時時点に比べてわずかにドル安/
円高の102円前半。先週末にウクライナ情勢をめぐって高まった地政学的リスクへの懸
念に落ち着きがみられる半面、上値も重いという。
<地政学的リスクへの懸念、「いったん落着き」>
地政学的リスクは東京市場で「いったん落ち着いてきているようだ」(邦銀)との声
が出ている。ウクライナでの緊張が高まる中でも102円を割り込まなかったことから「
ドル/円の底堅さが確認された」(国内金融機関)との声が出ている半面、「相場は安定
しているとはいえない。地政学的リスクの進行状況によっては、相場が動きやすい」(国
内金融機関)との指摘もあり、積極的に上値を追う様子でもないという。
盆休みが明けて「通常営業に戻りつつある」(国内金融機関)というが、まだ輸出企
業が本格的に取り組む様子は見られないという。仲値に向けては輸入企業のドル買いがあ
って小幅上昇したが、仲値後は金融機関などが米債に関連した円転を進めてドルはやや下
押しされた。
前週末の海外時間には、ウクライナ領内に入ったロシア軍の装甲車両をウクライナ軍
が攻撃したとの報道があり、リスクオフの流れが強まった。ダウがマイナス幅を拡大した
ほか米10年債利回りが低下し、ドル/円は一時102.13円に値を崩した。相場終盤
にかけて株や金利が値を戻すなかで、ドル/円も102.30円台まで回復していた。
地政学的リスクとしては、ウクライナ情勢だけでなく中東情勢にも目配りが必要との
指摘があらためて出ており、関連した報道が意識されやすい地合いが続きそうだという。
<ユーロ、ファンディング通貨色を強めるとの指摘>
先週末のリスクオフの流れの中でユーロが買われたことから、JPモルガン・チェー
ス銀行の棚瀬順哉チーフFX/EMストラテジストは「ユーロがファンディング通貨の性
格強めている可能性がある」とみている。これまでは、ウクライナ関連のニュースに対し
ては、景気への悪影響というシナリオに基づくユーロ売りが目立っていた。
棚瀬氏は、ポーランドやハンガリー、チェコへの投資であれば、ドルよりユーロの方
が流動性があるとして「ユーロがファンディング通貨として用いられることは、金利の絶
対水準と金融政策の方向性からみて合理的だ」と指摘していた。
一方、ユーロは、欧州中央銀行(ECB)による追加緩和観測が高まる直前の5月の
高値は1.40ドルの手前にあった。足元では1.33ドル後半を推移している。ショー
トポジションも積み上がっており「センチメントの悪化に伴うユーロ売りの余地はだんだ
んなくなってきていて、むしろ反対のニュースがあった時のショートポジション巻き戻し
のリスクの方が高まってきている」(棚瀬氏)という。
<各国金利の低下、過剰流動性相場の側面も>
先週末には米欧の金利が低下しており、リスクオフの地合いによる動きなのか、過剰
流動性相場での運用難による動きなのか見極めが難しいとの指摘が出ている。
みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、金利の低下が激しい一方で、各
国・地域の株価はしっかりしているとして「株と債券では株高・債券高。ウクライナで緊
張が高まった面はあるが、単純なリスクオフだけでなく、過剰流動性の面がかなりあるの
ではないか」と指摘する。
21―23日に米ワイオミング州ジャクソンホールで金融・経済シンポジウムが開催
されることから「参集する主要中銀の高官発言にも留意したい」(鈴木氏)という。
(( 全スポットレート(ロイターデータ) FX=
アジアスポットレート(同) AFX=
欧州スポットレート(同) EFX=
クロス円レート(同) JPYX=
クロス円の時系列レート(同) JPNU JPNX JPOA JPOD
通貨オプション FXVOL
スポットレート(ロイター・ディーリング約定値) D4FX=
スポットレート(RTFX) FX=RTFX
スポットレート(日銀公表) TKYFX
為替関連ニュース ))
[東京 18日 ロイター] -
ドル/円 JPY= ユーロ/ドル EUR= ユーロ/円 EURJPY=
正午現在 102.27/29 1.3395/99 137.00/04
午前9時現在 102.41/43 1.3387/91 137.11/15
NY午後5時 102.33/36 1.3398/03 137.14/18
正午のドル/円は、前週末ニューヨーク市場午後5時時点に比べてわずかにドル安/
円高の102円前半。先週末にウクライナ情勢をめぐって高まった地政学的リスクへの懸
念に落ち着きがみられる半面、上値も重いという。
<地政学的リスクへの懸念、「いったん落着き」>
地政学的リスクは東京市場で「いったん落ち着いてきているようだ」(邦銀)との声
が出ている。ウクライナでの緊張が高まる中でも102円を割り込まなかったことから「
ドル/円の底堅さが確認された」(国内金融機関)との声が出ている半面、「相場は安定
しているとはいえない。地政学的リスクの進行状況によっては、相場が動きやすい」(国
内金融機関)との指摘もあり、積極的に上値を追う様子でもないという。
盆休みが明けて「通常営業に戻りつつある」(国内金融機関)というが、まだ輸出企
業が本格的に取り組む様子は見られないという。仲値に向けては輸入企業のドル買いがあ
って小幅上昇したが、仲値後は金融機関などが米債に関連した円転を進めてドルはやや下
押しされた。
前週末の海外時間には、ウクライナ領内に入ったロシア軍の装甲車両をウクライナ軍
が攻撃したとの報道があり、リスクオフの流れが強まった。ダウがマイナス幅を拡大した
ほか米10年債利回りが低下し、ドル/円は一時102.13円に値を崩した。相場終盤
にかけて株や金利が値を戻すなかで、ドル/円も102.30円台まで回復していた。
地政学的リスクとしては、ウクライナ情勢だけでなく中東情勢にも目配りが必要との
指摘があらためて出ており、関連した報道が意識されやすい地合いが続きそうだという。
<ユーロ、ファンディング通貨色を強めるとの指摘>
先週末のリスクオフの流れの中でユーロが買われたことから、JPモルガン・チェー
ス銀行の棚瀬順哉チーフFX/EMストラテジストは「ユーロがファンディング通貨の性
格強めている可能性がある」とみている。これまでは、ウクライナ関連のニュースに対し
ては、景気への悪影響というシナリオに基づくユーロ売りが目立っていた。
棚瀬氏は、ポーランドやハンガリー、チェコへの投資であれば、ドルよりユーロの方
が流動性があるとして「ユーロがファンディング通貨として用いられることは、金利の絶
対水準と金融政策の方向性からみて合理的だ」と指摘していた。
一方、ユーロは、欧州中央銀行(ECB)による追加緩和観測が高まる直前の5月の
高値は1.40ドルの手前にあった。足元では1.33ドル後半を推移している。ショー
トポジションも積み上がっており「センチメントの悪化に伴うユーロ売りの余地はだんだ
んなくなってきていて、むしろ反対のニュースがあった時のショートポジション巻き戻し
のリスクの方が高まってきている」(棚瀬氏)という。
<各国金利の低下、過剰流動性相場の側面も>
先週末には米欧の金利が低下しており、リスクオフの地合いによる動きなのか、過剰
流動性相場での運用難による動きなのか見極めが難しいとの指摘が出ている。
みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、金利の低下が激しい一方で、各
国・地域の株価はしっかりしているとして「株と債券では株高・債券高。ウクライナで緊
張が高まった面はあるが、単純なリスクオフだけでなく、過剰流動性の面がかなりあるの
ではないか」と指摘する。
21―23日に米ワイオミング州ジャクソンホールで金融・経済シンポジウムが開催
されることから「参集する主要中銀の高官発言にも留意したい」(鈴木氏)という。
(( 全スポットレート(ロイターデータ) FX=
アジアスポットレート(同) AFX=
欧州スポットレート(同) EFX=
クロス円レート(同) JPYX=
クロス円の時系列レート(同) JPNU JPNX JPOA JPOD
通貨オプション FXVOL
スポットレート(ロイター・ディーリング約定値) D4FX=
スポットレート(RTFX) FX=RTFX
スポットレート(日銀公表) TKYFX
為替関連ニュース ))