今日の欧米外為市場では、ポンド・円は下値を模索する展開となり、ドル・円の下落に波及しそうだ。
低調な経済指標が嫌気され、英国の実体経済への懸念はさらに強まる可能性があるためだ。
下げ足の速まる展開となれば、ここ数年の下値サポートラインとして意識される120円が目安となろう。
今日は17時半に発表される英国の5月鉱工業生産と5月製造業生産が注目される。
4日に発表された英・6月建設業PMIや5日の6月サービス業PMIの悪化を受け、英国の欧州連合(EU)離脱による実体経済への影響から市場心理が悪化し、ポンド売りが強まるケースが目立っている。
今日発表の指標はいずれも前回から下振れが予想されているため、下方圧力の強いポンドの下押し要因となろう。
ポンド・円は7日のアジア市場では130円台で推移しているが、目先は6日に付けた128円台を下値メドとしたい。
ただ、5日から6日にかけての取引で短期間に7円超も下落したことから、128円台を下抜けた場合にはさらに値を大きく下げる展開に警戒は必要だろう。
その際には、2008年のリーマン・ショックや2011年の東日本大震災後の円高局面でしばらくもみあった120円付近が下値サポートラインとして意識されるだろう。
【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・5月鉱工業生産(前月比予想:-1.0%、4月:+2.0%)
・17:30 英・5月製造業生産(前月比予想:-1.2%、4月:+2.3%)
・20:30 欧州中央銀行(ECB)理事会の6月会合議事要旨公表
・21:15 米・6月ADP全米雇用統計(予想:+16.0万人、前回:+17.3万人)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:26.9万件、前回:26.8万件)