Mayu Sakoda
[東京 12日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比308円61銭高の3万2776円37銭と、4営業日ぶりに反発した。米株高に加え、長期金利の上昇や為替の円安基調を背景に、循環物色の流れが強まった。後場は一段高となり、日経平均はほぼ高値引けとなった。
日経平均は161円高で寄り付いた後、伸び悩む場面がみられたが、後場は再び上値を追う展開となり、大引け間際で331円93銭高の3万2799円69銭で高値をつけた。
市場では「銀行株など、材料のある銘柄にはしっかりとした買いが入り、株価も素直に反応している」(松井証券の窪田朋一郎投資メディア部長)との声があった。ただ、市場の関心は14日の欧州中央銀行(ECB)理事会、21─22日の日銀の政策決定会合に向いており、これからは徐々に様子見ムードが強くなりやすいという。
個別では、日銀の政策修正を巡る思惑が引き続き支えとなり、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループなどの銀行株が軒並み年初来高値を更新。
ホンダが上場来高値、マツダも年初来高値を更新するなど自動車株もしっかりだった。全米自動車労組(UAW)の組合員が労働協約の見直しを巡りストライキを計画していると報じられ、国内メーカーへの乗り換え期待が高まってるとの声があった。
そのほか主力株ではファーストリテイリング、ソフトバンクグループが上昇、アドバンテスト、エーザイは下落した。
TOPIXは0.82%高の2379.91ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.82%高の1224.79ポイントだった。プライム市場の売買代金は3兆3837億9600万円だった。東証33業種では、値上がりは輸送用機器、ゴム製品、不動産、医薬品など29業種で、値下がりは鉄鋼や卸売りなど4業種だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1392銘柄(75%)、値下がりは389銘柄(21%)、変わらずは54銘柄(2%)だった。