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ネットイヤ Research Memo(1):NTTデータとの協業効果が見え始め、2021年以降の成長期待が高まる

発行済 2020-06-19 15:11
更新済 2020-06-19 15:21
© Reuters.  ネットイヤ Research Memo(1):NTTデータとの協業効果が見え始め、2021年以降の成長期待が高まる
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■要約ネットイヤーグループ (T:3622)は、インターネット技術を活用したデジタルマーケティング支援事業を展開しており、主にWebマーケティング領域において豊富な実績を持つ。

子会社にソーシャルメディアを活用したデジタルマーケティング支援大手の(株)トライバルメディアハウスを持つ。

2019年2月にNTTデータ (T:9613)と資本業務提携契約を締結し、NTTデータのグループ会社として再成長を目指している。

1. 2020年3月期の業績概要2020年3月の売上高は前期比0.9%減の5,465百万円、営業損失は77百万円(前期は21百万円の利益)となった。

単独業績については、NTTデータとの協業案件増加とプロジェクトの生産性向上に対する取り組みが奏功し、売上高で前期比2.6%増の3,493百万円、営業利益で50百万円(前期は58百万円の損失)と4期ぶりの黒字転換を達成したものの、子会社のトライバルメディアハウスの業績が、主要顧客の広告予算縮小等の影響を受けて大きく悪化したことが連結業績の足を引っ張る格好となった。

2. 2021年3月期の業績見通し2021年3月期の業績予想は、新型コロナウイルス感染症による影響を合理的に算定することが困難なことから未定としている。

単独業績については、緊急事態宣言発令の影響でテレワーク体制となり、新規見込み顧客への営業活動に影響が出ているものの、既存顧客についてはオンラインでの商談が進んでおり、比較的影響は軽微だが顧客の広告予算削減などの影響もあり4月~5月の受注は落ち込んでいる。

このため短期的な業績については厳しくなるものと予想されるが、中長期的にはデジタルマーケティング市場の成長が続く見通しであり、同社の成長機会も多いと見られる。

3. 成長戦略同社は2022年に向けた中期ビジョンとして「人の体験を劇的に変革することでビジネスと社会をデザインする会社」を掲げた。

同社サービス領域を「CX(Customer Experience:顧客体験)変革のデザインをすること」「理想のCXを実現するための仕組みを構築すること」「CXを継続的に改善していくためのマーケティング運用を行うこと」の3つの領域に再定義し、これらをシームレスに提供し、また、各ソリューションをパッケージ化してプロダクトとして提供することで、事業規模の拡大と収益性向上を図っていく戦略だ。

特に、上流工程となるCXのデザイン設計については長年蓄積してきたノウハウがあり、同社の強みとなっている。

NTTデータが持つシステム開発力と同社のデザイン設計力を融合することで、大手企業からの受注獲得を目指す。

受注はNTTデータを経由することになるため、今後はNTTデータ向けの売上比率が上昇するとともに、同社の業績も拡大していくものと弊社では予想している。

■Key Points・デジタルマーケティング支援事業を展開、2019年よりNTTデータグループ入り・2020年3月期は単独業績で4期ぶりに黒字転換するも、子会社の収益悪化が響いて連結ベースでは2期ぶりの営業損失を計上・NTTデータとの協業戦略が順調に進んでおり成長ポテンシャルが高まる(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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