Sabrina Valle Anirban Sen
[ニューヨーク/ヒューストン 11日 ロイター] - 米石油大手エクソンモービルは11日、シェール大手パイオニア・ナチュラル・リソーシズを595億ドルで買収すると発表した。今回の買収は、エクソンにとって1998年にモービル石油を810億ドルで買収して以来、最大のものとなる。
買収価格は1株当たり253ドルで、買収交渉が報道された10月5日以前のパイオニアの30日間の平均価格に対し9%のプレミアムとなる。パイオニア株は1%高。エクソン株は4.4%安。この株価の反応は、10月5日の取引終了時のパイオニアの株価を基準に、投資家が買収実現の確率を72%とみていることを意味する。
買収は2024年初に完了する見込み。米石油大手4社が石油資源が豊富なパーミアン盆地のシェール鉱区の権益や油田インフラを握ることになる。パイオニアはパーミアン盆地のシェール油田で最大の油井オペレーターで、総生産量の9%を占める。
RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、スコット・ハノルド氏は「米連邦取引委員会(FTC)の審査が入ることは十分にあり得るが、両社を合わせた市場シェアには問題がないとの認識を示した。パーミアン盆地で最大の生産者であっても、広大な世界市場において両社が占める割合はごくわずかだという。
エクソンのダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)はインタビューの中で、この合併は両社に大きなシナジー効果をもたらすと語った。また、独占禁止法上の問題は予想していないと述べた。