[台北 12日 ロイター] - 台湾の陳時中・衛生福利部長(厚生相)は12日、新型コロナウイルスの1日当たり新規感染者数が月内に1000人を超えるとの見通しを示した。ただ、重症化例は少ないとして、パニックに陥らないよう呼び掛けた。
人口約2300万人の台湾は、入境制限や効率的な接触者追跡などの措置を早期に講じ、感染対策の模範となってきた。だが、今年に入ってからはオミクロン株の拡大で約4000人の感染者を確認している。
当局は、重症者を出さない一方で、比較的軽症の感染者数を管理し、昨年5─7月のような大規模な経済活動制限を回避する新たなモデルを掲げている。
住民の約8割はワクチンを2回接種済みで、半数以上は追加(ブースター)接種を終了。マスク着用義務は維持されている。今年に入ってコロナ感染で死亡した人はわずか2人で、重症者が少ないことから医療システムも対応できている。