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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、来週のイベントを控え調整主体に

発行済 2018-08-17 17:25
更新済 2018-08-17 17:40
欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、来週のイベントを控え調整主体に
17日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。
米中貿易摩擦の緩和期待やトルコリラ安一服などで、警戒の円買いは後退する見通し。
ジャクソンホール年次総会など来週予定されるイベントに向け、調整主体の取引となりそうだ。



前日の取引では、米中両国の通商対立に関連し次官級協議が再開される見通しとなり、両国の貿易摩擦緩和に期待が広がるなか、米国株が大幅高となり、ドル・円は111円10銭台まで上昇する場面があった。
本日のアジア市場から欧米市場にかけても、全般的に同様の流れが続く見通し。
16日発表の米国の8月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は伸びの鈍化が顕著となったが、来週のジャクソンホール総会ではパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演も予定され、利上げ継続方針への影響は限定的とみたドル買いに振れよう。
ドル・円は110円台で押し目買いが観測され、底堅い値動きとなりそうだ。


一方で、前日のNY市場ではトルコリラが一時的に急落した場面で、安全資産の米国債が即座に買われ長期金利が低下するなど、市場には神経質な面もみられる。
トルコは来週、祝日による休場で買い手が乏しくなったリラが狙い撃ちされる可能性もあろう。
背景には、トルコが拘束する米国人牧師の即時釈放を拒否するのであれば、追加制裁で応じる用意があるとのムニューシン財務長官の発言がある。
今晩は、トルコリラの値動きを警戒しつつ、調整を中心とした売り買いとなろう。
(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・6月経常収支(5月:+224億ユーロ)
・18:00 ユーロ圏・7月消費者物価指数改定値(前年比予想:+2.1%、速報値:+2.1%)
・21:30 カナダ・7月消費者物価指数(前年比予想:+2.5%、6月:+2.5%)
・23:00 米・8月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:98.0、7月:97.9)
・23:00 米・7月景気先行指数(前月比予想:+0.4%、6月:+0.5%)

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