[22日 ロイター] - 欧州連合(EU)排出量取引制度による炭素排出枠(EUA)価格が22日、2005年の取引開始以来初めて1トン=70ユーロ(78.88ドル)を突破した。
EUA先物12月限は一時70.43ユーロまで上昇。1016GMT(日本時間午後7時16分)現在、69.77ユーロで取引されている。
リフィニティブのアナリスト、イングビルド・ソルフス氏によると、気温低下や風力発電量の減少を受けて、化石燃料発電の余地が増えた結果、EUAの需要が拡大する可能性がある。
ただ同氏は「欧州は新型コロナウイルス流行の震源地となっており、ロックダウン(都市封鎖)の拡大と経済活動の縮小に対する懸念が浮上している。これが市場と炭素の重しになる可能性がある」とも指摘した。全体の見通しは引き続き強気という。
この日は6営業日連続の最高値更新となった。