[ワシントン 11日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は11日、最近のインフレ指標は「私が望んでいたほど勇気づけられるものではない」とし、物価上昇ペースが前月比で改善していないことから、7月の連邦公開市場委員会(FOMC)での75ベーシスポイント(bp)の追加利上げが正当化されるとの見方を示した。
記者団に対し「ここ数カ月で発表されたデータは、より迅速に中立的なスタンスに近づく必要があることを如実に示している」と指摘。現行で1.5─1.75%のフェデラル・ファンド(FF)金利はなお「緩和的」であり、経済活動を促進していると述べた。
また、7月FOMCで想定されている利上げ後には「経済がどのように展開するのかを見極めなければならない。今後2回、3回、4回の会合で何を行うかという点についてはさほど重視していない」と語った。
さらに、米経済には大幅な追加利上げを乗り切るのに十分な力強さがあり、利上げによって住宅市場など経済の一部が冷え込み始めても堅調な雇用の伸びが続くと予想。現在の状況を見る限り「リセッション(景気後退)は感じられない」とした。
一方で「需要が予想よりも迅速に落ち込んだり、供給が回復したりすれば、安心して追加利上げを見送るだろう」とし、13日に発表が予定されている6月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが前月比で鈍化している兆候を確認したいとした。