[モスクワ 19日 ロイター] - ロシアのノバク副首相は19日、北極海航路(NSR)を経由した中国との貿易を拡大し、液化天然ガス(LNG)の最大供給国になることを望んでいると述べた。
NSRは、ノルウェーとの国境に近いムルマンスクから東方に伸び、アラスカに近いベーリング海峡まで続いている。
ロシア政府によると、プーチン大統領は今週、中国を訪問。ノバク氏は訪中団の一員で、現地で丁薛祥・筆頭副首相と会談した。中ロビジネスフォーラムでは演説を行った。
ノバク氏によると、ロシアは中国向けLNG供給で第4位。ノバク氏は、世界LNG市場で、カタール、米国、オーストラリアと競合しており、「進行中の複数のプロジェクトを踏まえると、ロシアは対中LNG供給において、主要かつ信頼できる供給国になる可能性がある」と演説した。
ノバク氏と丁薛祥氏は、NSR経由の両国間の貿易貨物量を、少なくとも約5000万トンに拡大する方法について協議した。
ロシアは昨年、NSRの拡張計画を承認。貨物取扱量は24年に8000万トン、30年に1億5000万トンに拡大する見通し。