Stella Qiu
[シドニー 19日 ロイター] - 豪連邦統計局が19日発表した9月の雇用統計は、就業者数の伸びが予想を下回ったものの、失業率は低下した。労働市場がなお逼迫していることを示唆した。
就業者数は前月比6700人増加。市場予想(約2万人増)ほど伸びなかった。8月は6万3300人増だった。
失業率は3.6%とやや改善した。労働参加率が過去最高の67%から66.7%に低下したことが一因。市場は前月の3.7%から変わらないと予想していた。
豪ドルは一時10ティック下落し0.6314米ドル。その後は0.6320米ドルで推移。市場では引き続き11月の0.25ポイント利上げ確率が25%程度となっている。
政策金利は10年ぶりの高水準に達しているが、9月までの12カ月間に就業者数は39万4300人増え、労働市場の底堅さは際立っている。
しかし、豪中央銀行は労働市場が転換点に達したと判断。9月の就業者増はパートタイム雇用が4万6500人増加してけん引したが、フルタイム雇用は3万9900人減少した。9月の労働時間は0.4%減、前月も0.5%減だった。
ANZの豪経済担当責任者、アダム・ボイトン氏は今回の雇用統計について「労働市場の冷え込みを示している」と指摘。「豪中銀にとってはほぼ予想通りの結果だろう。来週発表の消費者物価指数(CPI)が注目される」と述べた。