[東京 5日 ロイター] - アジア歴訪中のペロシ米下院議長は5日、岸田文雄首相と会談する。米下院議長による四半世紀ぶりの台湾訪問に猛反発した中国が、大規模な軍事演習を行う中での対面となる。4日には中国の弾道ミサイル5発が日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。
ペロシ氏は1日にシンガポール到着後、マレーシアと台湾、韓国を訪問。4日夜に日本に到着した。5日に岸田首相のほか、細田博之衆院議長と会談する。日米関係や、ペロシ氏の台湾訪問などについて意見交換するとみられる。
ペロシ氏は3日、台湾の蔡英文総統と会談し、自身の訪台は米国が台湾を見捨てないことを明確に示すものだと伝え、台湾と世界の民主主義を守るという米国の決意は揺るぎないと語った。
米大統領の継承順位2位である下院議長の訪台は25年ぶり。中国は猛烈な抗議として、台湾周辺で軍事演習を開始した。4日午後に中国が発射した弾道ミサイルのうち、5発が日本のEEZ内に落下。日本は中国に抗議した。
日本と中国は4日、カンボジアで開かれている東南アジア諸国連合(ASEAN)会合に合わせ外相会談を開く予定だったが見送った。
訪日直前に韓国を訪れたペロシ氏は金振杓国会議長と会談し、北朝鮮に対する強力で広範な抑止力を維持し、同国の非核化達成に向けた取り組みを支援すると表明した。休暇中の尹錫悦大統領とは対面で会談せず、電話で40分間話した。