Sarah N. Lynch
[ワシントン 28日 ロイター] - 米ワシントン連邦地裁の判事は28日、2021年1月の米議会襲撃事件を巡り起訴されているトランプ前大統領の初公判を2024年3月4日に設定すると発表した。
翌3月5日は24年米大統領選に向けた共和党候補指名争いで約14州の予備選などが集中する「スーパーチューズデー」に当たることから、大統領選への出馬を目指すトランプ氏にとり正念場となるか注目される。
トランプ氏は自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿で「上訴する」と表明。上訴の時期などの詳細には踏み込まなかった。ただ、法律の専門家によると、判決が下る前の上訴は可能ではないという。
トランプ氏の弁護団は公判の日程について、大統領選から約1年半後の26年4月に設定するよう求めていたが、判事は裁判をそこまで先延ばしすることはできないとして要求を退けた。
議会襲撃事件では、トランプ氏は20年大統領選の敗北を覆そうと支持者をあおったとして起訴されている。
また、20年米大統領選に介入したとして南部ジョージア州の大陪審に起訴された事件では、判事は28日、9月6日にトランプ氏の起訴内容を巡る認否手続きを行うと決定した。公判日はまだ決まっていないが、ジョージア州アトランタ・フルトン郡の検事は3月4日の開始を要求していた。
トランプ氏はさらに、元ポルノ女優への口止め料支払いや機密文書持ち出しを巡り起訴されており、公判日はそれぞれ24年3月25日、同5月20日に設定されている。