[11日 ロイター] - 調査会社IDCとカナリスは、世界のパソコン(PC)出荷台数は2023年後半から伸び、システムの更新需要がある24年に成長が加速する可能性が高いとの報告を発表した。
インフレや景気後退を背景に顧客が遅らせてきたシステムの更新が23年後半には増え、PC市場の成長の引き金になるとの見方を示した。
IDCのアナリストは「商用部門にはウィンドウズ10のサポート終了が近づいていることや、更新サイクルといった成長へのけん引要因がいくつかある」と指摘した。
カナリスのアナリスト、イシャン・ダット氏は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)ピーク時に配備されたデバイスが製品寿命に達し、主要市場における教育需要の高まりで回復が促進されるとし、「23年後半にはこれまでの購入の遅れが市場を押し上げ始め、24年には勢いが増すと予想している」と述べた。
22年のPC出荷台数は前年比16.5%減の2億9230万台。22年第4・四半期の出荷台数は前年同期より28.1%減った。
PCメーカーの米HPの22年の出荷台数は25.3%減り、減少率が最も大きかった。出荷台数が伸びた大手メーカーは米アップルだけだった。