南シナ海で中国が行っている岩礁埋め立てなどに米国が強く反発している問題で、中国共産党機関紙、人民日報傘下の環球時報は25日、米国が工事中止をあくまで求めるなら、米中の戦闘は避けられないとする社説を掲載した。
それによると、中国の岩礁埋め立てに対するフィリピン、ベトナムの挑発を米国が間接的に支援して以来、米中衝突の可能性はこれまでより高まった。
米軍は、米中両軍の摩擦の程度を臨界点にまで高めつつあり、中国に無限の譲歩を求めるなら、危険な結果となるという。
中国にとって岩礁埋め立ては、決して譲れない最低線であり、米国が埋め立て中止で譲歩しないなら戦いは不可避となる。
双方が自制すれば、衝突は避けられる可能性がある。
しかし、米軍が教訓を与えようなどと挑発するなら、中国は尊厳を守るため戦うという。
南シナ海の岩礁埋め立てをめぐり、米中の軍事衝突への懸念が高まる中、社説の強硬論が内外の注目を集めている。
米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、台湾大学の明居正教授は「環球時報の社説は、米中衝突に至る前提条件を数多く指摘することで、中国が米国との衝突を望んでいないことを伝えている」と解説した。
台湾・中央社によると、中国交通運輸部は2日、南シナ海の南沙群島で灯台の着工式を行ったと発表した。
華陽礁と赤瓜礁の2つの岩礁に多機能の灯台をそれぞれ建設する。
【亜州IR】