5日の香港市場は値下がり。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比291.73ポイント(1.06%)安の27260.16ポイントと続落し、本土企業株で構成されるH株指数が212.40ポイント(1.50%)安の13914.61ポイントと反落した。
売買代金は1584億5700万香港ドル(4日は1952億3000万香港ドル)。
内外の指標発表前に買い手控えムードが広がる。
5月米雇用統計の発表が今晩に予定されているほか、来週に中国の5月経済指標が相次ぎ公表されるため(8日に貿易統計、9日に物価統計、11日に小売売上高や鉱工業生産など)、結果を見極めたいとするスタンスが強まった。
本土株上昇を材料に買われる場面がみられたものの、勢いは続かず、次第に売りが優勢となっている。
ハンセン指数の構成銘柄では、旧・長江実業(現・長江和記実業)のグループ再編に伴い誕生した長江実業地産(1113/HK)が3.3%安と大幅続落。
国内銀行5位の交通銀行(3328/HK)が3.1%安、不動産デベロッパーの恒基兆業地産(12/HK)が2.7%安と下げが目立った。
長江実業地産は今週3日の上場以降、2日間で9%下落している。
H株自動車セクターも下げがきつい。
比亜迪(BYD:1211/HK)が11.1%安、長城汽車(2333/HK)が8.5%安と値を下げた。
BYDについては、エコカーの技術向上や普及加速を目指し、中国政府は電気自動車(EV)メーカーの設立要件を緩和すると報じられたことがネガティブ。
競争の激化が警戒された。
長城汽車に関しては、同社が4日引け後、今年5月の営業実績を発表し、自動車販売は前年同月比で26.2%伸びたことを明らかにしたものの、伸び率が前月の32.0%から減速したことが嫌気されている。
ブローカーの一部からは「失望した」との声もきかれた。
【亜州IR】