[14日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックスが14日に発表した第1・四半期決算は利益が43%減少したものの、市場予想は上回った。株式上場の低迷を受け株式引受事業が不振だったが、ウエルスマネジメントとトレーディング事業が好調だったことで相殺された。
グローバル・マーケッツ部門の純収入は78億7000万ドルと、前年比4%増。債券部門の収入が21%増加したことが押し上げ要因になった。
コンシューマー・アンド・ウェルスマネジメント部門の純収入は21%増の21億ドル。
一方、投資銀行部門の収入は36%減の24億1000万ドル。 ロシアとウクライナの緊張の高まりを背景に、株式上場と債券引受を巡る助言手数料が減少したことが響いた。
ゴールドマンは、ロシアがウクライナを侵攻したことを受け、他に先駆けてロシアから撤退。ソロモン最高経営責任者(CEO)は 「市場環境の急速な変化を受けリスクが前面に出てくる中、株式発行がほぼ停止するなど、顧客の活動に大きな影響が出た」と述べ、「破壊的なウクライナ侵攻を受けた激動の四半期だった」と振り返った。
アドバイザリー業務の収入は、おおむね横ばいの11億3000万ドル。
普通株主帰属利益は38億3000万ドル。1株当たりでは10.76ドル。アナリスト予想は8.89ドルだった。
総収入は約27%減の129億3000万ドル。
第1・四半期の営業費用は18%減。報酬のほか福利厚生関連費用の削減が奏功した。