[4日 ロイター] - 英競争・市場庁(CMA)は4日、米アップルがアプリ開発者に不公正で反競争的な条件を課しているとの批判があるのを受け、調査を開始したと発表した。
アップルが英国内の自社機器のアプリ配信で独占的な地位を占めているかどうかを調査する。
CMAのトップ、アンドレア・コシェリ氏は「アップルが市場の地位を利用して不公正あるいは競争や選択肢を制限しかねない条件を設けているとの苦情がある。顧客がアプリを購入し利用する際に不利益を被る可能性があり、入念な調査が必要だ」と述べた。
アップルのアプリ販売サイト「アップストア」は開発者に、15─30%の手数料を課すアップルの課金制度を利用することを義務付けており、この規約についてはかねてから批判があった。
アップルは4日、英当局に協力すると表明。発表文で「アップストアはアプリ開発者にとって成功の原動力となってきた。顧客をマルウエア(悪意のあるソフト)から守り、同意のない個人情報収集の横行を阻止するため、全開発者に公正かつ平等に適用される厳しい基準を採用してきたことが理由の1つだ」と表明した。
アップルに対しては、オランダ競争当局も調査を行っており、近く暫定的な結論を出すとみられる。欧州連合(EU)欧州委員会は昨年、アップストアの手数料について調査を開始した。