[ワシントン 18日 ロイター] - イスラエル企業が開発したスパイウエアが、ジャーナリストや政府高官、人権活動家らが所有するスマートフォン37台のハッキングに成功していたことが分かった。17報道機関が18日に発表した調査で明らかになった。
このうちの一つ、米紙ワシントン・ポストによると、イスラエルに拠点を置くNSOグループがライセンス供与するスパイウエア「ペガサス」が、2018年にトルコのサウジアラビア総領事館で殺害された同紙のコラムニスト、ジャマル・カショギ氏の死亡前後に、同氏と親交のあった女性2人の携帯電話向けに使用されていた。
また英紙ガーディアンは、NSOのスパイウエアの「広範かつ継続的な悪用」が明らかになったと指摘。このソフトをスマートフォンに感染させると、メッセージや写真、電子メールの抽出が可能になるほか、通話の録音や密かにマイクを起動させることができるとしている。
一方、NSOグループはウェブサイト上に声明を発表。「報道は誤った仮定と裏付けのない理論で構成されており、情報源の信頼性や利害関係に重大な疑義が生じている」と真っ向から否定した。
また、同社の技術はカショギ氏殺害とは一切関係ないとしている。
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