[マカオ 20日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は20日、香港とマカオの問題への外部勢力の介入は容認しないと言明した。マカオの中国返還20周年の記念式典で発言した。
習主席はマカオの中国政府への忠誠を称賛する言葉を並べた一方で、香港で6カ月前から続く反政府デモには直接言及しなかった。
「香港とマカオの返還以来、この2つの特別行政区への対処は完全に中国の内政であり、外国勢力には全く関係がない」と述べ、「いかなる外部勢力の介入も認めない」と語気を強めた。
マカオは1999年にポルトガルから返還され、香港と同様に高度な自治を保障する「一国二制度」が採用された。香港で抗議活動が激化したのとは対照的に、マカオで中国政府への反発はほとんど起きていない。
この日は、8月のマカオ行政長官選挙で勝利した親中派の賀一誠氏の就任式も行われた。任期は5年。マカオと香港は行政長官選挙でもほぼ同じ手続きを採用している。
習氏はマカオの中国政府への忠誠が「一国二制度」の成功をもたらした「最も重要な理由」だと評した。
また、中国は断固として国家主権を守ると表明。「中国政府と国民は、国家の主権や安全保障、発展における国益を守るという揺るぎない意思がある」と強調した。