[ロンドン 4日 ロイター] - 英国の航空業界は4日、温暖化ガスの排出を2050年までに実質ゼロにする目標を達成するための計画を明らかにした。
エンジンメーカーのロールスロイス (L:RR)や航空会社イージージェット (L:EZJ)、BP (L:BP)の航空燃料部門、航空機メーカーエアバス (PA:AIR)などが参加する「Sustainable Aviation」企業連盟が、具体的な手段を公表した。
英国の航空業界は、国内の二酸化炭素(CO2)排出量の7%を占める。飛行機の利用者も2050年までに70%増加が見込まれており、航空各社が温暖化ガスの排出を減らすのは容易でないとみられている。
こうしたなか同連盟は、航空業界が排出するCO2を相殺するために植林活動を行ったり、発展途上国で風力発電など再生可能エネルギー事業を支援する計画を発表した。
さらに、温暖化ガス排出量の削減では、CO2排出量取引が重要な役割を担うとし、企業がCO2排出ごとに政府に支払うコストが顧客に転嫁されれば、急増する飛行機の利用をある程度抑えることが可能だとの見方を示した。
英国ではヒースロー空港で2030年頃までに新たな滑走路の建設が予定されており、飛行機の利用者増加が見込まれる。ただ、それを踏まえたうえでも、連盟は目標は達成できるとしている。