[シドニー 12日 ロイター] - オーストラリアのバーミンガム貿易・観光・投資相は12日、中国が豪食肉処理場4カ所からの輸入を停止したと明らかにした。
両国の関係は新型コロナウイルスの発生源調査などを巡り悪化しており、主要農産物の輸出に影響が出る可能性が懸念されている。
同相の声明によると、食肉の輸出が停止されたのはキルコイ・パストラル・カンパニー、 ブラジル食肉大手JBS (SA:JBSS3)のビーフ・シティ工場およびディンモア工場、ノーザン・コーポラティブ・ミート・カンパニーで、ラベル表示に問題があったためという。
同相は、キャンベラでの記者会見で「これらの食肉処理施設には数千人の雇用が関連している。さらに多くの農家が畜牛の販売でこれらの施設に依存している」と述べ、中国による輸入停止に失望感を示した。ただ、オーストラリアが新型コロナの発生源調査を呼び掛けたことを受けた措置ではないと指摘した。
衛生証明書やラベル表示に誤りがあったことが輸入停止の理由だとの通達があったという。
ラベル表示の問題は2017年にこれらの食肉処理場などが数カ月、中国への出荷停止となった際にも指摘されていた。
中国外務省の趙立堅報道官は12日の会見で、輸入停止は、検査・検疫規定の違反があったためで、新型コロナ関連調査を巡る対立とは関係ないと述べた。
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