[博鰲(ボアオ) 20日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は20日、世界のガバナンス(統治)体制を現在よりも公平かつ公正にすべきで、1国あるいは一部の国が設定した規則を他国には適用できないとの見解を示した。人権問題などで米国と対立する中、覇権主義的な支配構造の拒否を訴えた。
海南省で開かれている「博鰲アジアフォーラム」年次総会で演説した。一部の国による、「障壁を設け」たり「デカップリング」を促進する動きを批判し、これは他国に悪影響を及ぼし、誰の利益にもならないと述べた。
「世界が求めているのは正義で覇権ではない」と強調。具体的な国名を挙げることなく「大国は、より多くの責任を背負っていると示すことで、大国のようにみえるべきだ」と指摘した。
中国の当局者は最近、貿易や地政学的な問題での米政府の影響力行使を公の場で批判する際に「覇権」という言葉を用いてきた。
日米両首脳は16日、ワシントンで会談を行った。1月に就任したバイデン米大統領にとり、外国首脳との初の対面会談となり、対中政策が主要議題となった。両首脳は共同声明で、香港と新疆ウイグル自治区の人権状況に対して深刻な懸念を共有すると表明した。
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