[シンガポール 23日 ロイター] - シンガポールのリー・シェンロン首相は内閣を改造し、新財務相にローレンス・ウォン教育相を指名した。次期首相候補となる。
ウォン氏は、ヘン・スイキャット副首相兼財務相から財務相職を引き継ぐ。ヘン氏は今月、次期首相候補を辞退すると表明していた。
リー首相は、新型コロナウイルス対応をやり遂げるため、退任を70歳まで延期する可能性を示唆し、後継を選ぶまでは続投する方針を示している。
シンガポールのシンクタンク、インスティテュート・オブ・ポリシー・スタディーズ(IPS)のデピュティディレクター、ジリアン・コー氏は、ウォン氏の財務相指名について、ウォン氏の能力を見極める慎重な動きとの見方を示した。
シンガポールは、コロナ禍で昨年は過去最悪のリセッションに見舞われた。政府は1000億シンガポールドル(753億4000万米ドル)以上を景気支援に投入している。
他の首相候補では、チャン・チュンシン貿易産業相がウォン氏の後任の教育相に、保健相にはオン・イエクン運輸相が指名された。
ウォン氏、チャン氏、オン氏の3人は、「第4世代(4G)」リーダーの若手グループに属する。
リー首相は「今回の閣僚人事で、(4G閣僚は)新たな経験、活躍の機会を得られる。新チームはわたしや、年長のわたしの仲間の後を引き継ぐ準備を進められるだろう」と述べた。
ガン・キムヨン保健相は、貿易産業相に就任する。
新内閣は5月15日に発足する。