[ブリッジタウン 30日 ロイター] - カリブ海の島国バルバドスが30日、英国のエリザベス女王を君主とする立憲君主制を廃止し、共和制に移行した。
バルバドスは400年近く前に英国の植民地となり、1627年から1833年にはアフリカから連れてこられた約60万人の黒人奴隷が砂糖プランテーションで働かされた。55年前に独立。今後も英連邦にはとどまる。
式典に出席したチャールズ英皇太子は「奴隷制は歴史の汚点だった」と表明。サンドラ・メーソン総督が初代大統領に就任した。
式典にはバルバドスの歌手リアーナさんも出席。深夜0時の鐘とともに大勢の観客から歓声が上がり、国家が演奏される中、祝砲が撃たれた。
バルバドスの詩人ウィンストン・ファレル氏は式典で「この植民地のページに完全に終止符が打たれた」とし、「私たちはサトウキビ畑から立ち上がり、私たちの歴史を取り戻した」と語った。
エリザベス女王を君主とする立憲君主制を廃止し、共和制に移行したのは1992年のモーリシャス以来初めて。