[ブリュッセル 15日 ロイター] - 欧州連合(EU)は15日、アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンに対し、実権掌握から1年に当たり女性やマイノリティー(少数派)の権利擁護に方針転換するよう求めた。
米国や同盟国の撤退以来、一部のアフガン人は治安が改善したと歓迎する一方、貧困や旱魃、栄養不良などは続いている。また、女性が将来国家の決定を担う役割を果たすとの希望が女性の間で弱まりつつある。
アフガンは以前よりも物理的には安全になった。しかし、外国政府が相次ぎタリバン暫定政権の承認を拒否する中、孤立が主因となり経済に大きな圧力がかかっている。国際社会は、特に仕事や教育へのアクセスを制限されている女性や女子の権利尊重を要求し、アフガンが大きく依存してきた開発支援を打ち切っている。
EUの外相に当たるボレル外交安全保障上級代表はツイッターで、「タリバンの実権掌握から1年が経過し、人道状況は一段と悪化。特に女性と女子、マイノリティーに対する広範囲な人権侵害が増加している。事実上の実権掌握者に対し、これらの容認しがたい決定と行為を撤回するよう求める」と投稿した。