[ロンドン 29日 ロイター] - 英世論調査大手ユーガブが28─29日実施した最新調査で、投票するなら野党労働党だとの回答が与党保守党との回答を33ポイント上回り、リードが急拡大した。ユーガブによると、同社調査では過去最大のリードで、他社調査でも1990年代終わり頃以降で最大。
労働党支持は54%、保守党支持が21%だった。調査対象は成人1700人超。今週に入って実施した前回調査では労働党45%、保守党28%だった。
トラス新政権が先週に大型減税などの経済政策を発表した後、財政悪化懸念などから英金融市場では通貨ポンドが急落し、英国債も売り込まれた。トラス首相は29日、自身の経済政策が経済成長押し上げに必要だと擁護していた。
ユーガブ調査を受けて、党首選でトラス氏の対抗馬だったスナク元財務相を支持していた少なくとも2人の保守党議員が、トラス氏の経済政策では市場や有権者の信認を到底得られないと批判したり、所得税の最高税率引き下げの撤回を要求したりした。
29日には、他の3つの英世論調査も労働党の大幅リードを示した。サーベーション調査が21ポイント、デルタポール調査が19ポイント、レッドフィールド・アンド・ウィルトン・ストラテジーズ調査が17ポイントだった。