[29日 ロイター] - ベラルーシ政府は29日、ウクライナから飛来した防空ミサイルを撃墜し、この件についてウクライナ大使を呼んで抗議したと発表した。
国営ベルタ通信が西部ブレスト当局者の発言をソーシャルメディアに投稿、地元住民は全く心配することはないと当局者は述べ、11月にはウクライナの迎撃ミサイルがポーランドに着弾したことを指摘した。
ベラルーシ外務省のアナトリー・グラス報道官は「われわれはウクライナがミサイル発射に関する状況を徹底的に調査して法的責任を問い、再発防止へ包括的措置を取るよう要求する。このような事態は誰にとっても破滅的な結果につながりかねない」と述べた。
ウクライナ国防省はロシアによる民間人を狙った「野蛮な」ミサイル攻撃を撃退した結果だと主張。「テロ国家ロシア」を支持しない国々から専門家を招き、事件の調査への参加を求める用意があると表明した。
ベラルーシ上空で迎撃されるような経路を選んでロシアが巡航ミサイルを発射した「意図的な挑発」の可能性も排除しないとした。
ウクライナ軍の報道官も「(今回の事件は)防空の結果」で「何度も起きていることだ」と指摘し、ミサイルがウクライナのものであることを事実上認めた。
S300地対空ミサイルはソ連時代の防空システムで、ロシアとウクライナの両国で使用されている。
ベラルーシ政府によると、現地時間の29日の午前10時(日本時間午後4時)ごろ、ウクライナ国境から約15キロのブレスト地方の村の付近でミサイルを撃墜した。
ロシアは29日、ウクライナ全土の都市に向けミサイル攻撃を行った。