[東京 5日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 20460.9 -27.29 寄り付き 20398.76 安値/高値 20363.18─20480.25
TOPIX .TOPX 終値 1667.06 -6.83 寄り付き 1664.45 安値/高値 1658.99─1668.96
東証出来高(万株) 233232 東証売買代金(億円) 24544.14
東京株式市場で日経平均は反落。前日の欧米株安を嫌気し朝方から売りが先行し、下げ幅 は一時120円超となった。売り一巡後は日銀によるETF(上場投資信託)買いへの期 待を支えに下げ渋ったものの、直近に上昇を続けたメガバンクを中心に主力株は利益確定 売りに押され軟調に推移した。米雇用統計の発表を前に見送りムードも広がった。
上昇相場をけん引した主力株が売られる一方、出遅れた中小型株を物色する動きが顕 著となった。TOPIXの下落率が0.41%だったのに対し、大型株で構成されるTO PIX100 .TOPX100 は0.60%安、中型株で構成されるTOPIX Mid400 .TOPXM は0.13%安となった。東証2部総合 .TSI2 は小幅に続伸し、年初来高値を 更新している。
メガバンクがそろって1.5%超安となったほか、前日に上昇した保険株には反動売 りが出た。市場全体では欧米金利の先行きに対する警戒感やギリシャ問題の不透明感も相 場の重しとなり、日中はこう着状態が続いた。「米雇用統計の発表を控えポジションを整 理する動きが中心となった」(岩井コスモ証券・執行役員投資調査部長の木村勝氏)とい う。ただ日銀のETF買いなどへの期待感を背景に、指数は後場に下げ渋り、前日終値近 辺まで戻す場面があった。
急激な変動がみられず緩やかな上昇トレンドが続く日本株に対しては、短期筋よりも 中長期の投資家に選好されやすいとして、底堅い展開を予想する向きも多い。「グローバ ルなリスク要因からもっとも離れた安全な国として消去法的に買いを入れている海外ファ ンドもある」(準大手証券)との声も聞かれた。
個別銘柄ではタカラトミー 7867.T がしっかり。同社は4日、NTTドコモ 9437.T とクラウド型小型ロボットを共同開発し、10月から販売すると発表した。概要について は同日午前に発表されていたが、会見内容などが伝わり改めて材料視する動きとなった。
半面、日本エアーテック 6291.T が大幅安。韓国での中東呼吸器症候群(MERS) の懸念拡大を受け、関連銘柄として急伸していたが、きょうは利益確定売りに押され東証 1部の下落率でトップとなった。
東証1部騰落数は、値上がり773銘柄に対し、値下がりが954銘柄、変わらずが 158銘柄だった。
(長田善行)