[シドニー/ウェリントン 25日 ロイター] - オーストラリアとニュージーランドは25日、南太平洋の島国ソロモン諸島と中国の軍事協力が地域の安全保障に及ぼす影響に懸念を表明した。協力案の概要を示す草案がインターネット上に流れたことを受けた。
ソロモン諸島の当局者は24日、同国が中国と治安維持協定を結んだとロイターに明らかにし、今後は軍事を含むより広範な安全保障協定に向けた提案を内閣に提出し、検討が行われると述べた。
モリソン豪首相は、報道後にソロモン諸島の首相と協議はしていないとした上で、両国政府間で対話が行われていると述べた。
また、豪州とニュージーランドは太平洋地域の一員とし、「この地域で影響力を持とうとする者が他にもいるかもしれないが、われわれはそれをよく認識している」と述べた。
ニュージーランドのマフタ外相は、太平洋のパートナー国は透明性のある行動を取るべきと強調。「主権国家はこうした協定を締結する権利が常にあるが、報じられている合意に含まれる展開は、太平洋地域の安全保障を長年支えてきた既存の制度や枠組みを不安定化させる可能性がある」と懸念を示した。