[ブリュッセル 17日 ロイター] - イエレン米財務長官は17日、欧州連合(EU)がロシアのエネルギー関連収入に打撃を与えるために実施を目指している同国産原油の段階的な禁輸措置は、輸入関税と組み合わせることが可能との見方を示した。
財務省当局者によると、今週開催される主要7カ国(G7)財務相会合でロシア産原油への関税案が示される見通し。ロシア産原油の流通を維持することで全面禁輸で想定されるような価格高騰は避けられる一方で、ロシア政府の原油輸出収入は限定できるとした。
EU欧州委員会はウクライナに侵攻を続けるロシアへの追加制裁として段階的な原油禁輸の方針を示したが、東欧の一部の国が反対の姿勢を崩していない。
イエレン氏は、17日にフォンデアライエン欧州委員長と欧州のロシア産エネルギーへの依存を低下させるための幅広い選択肢について協議したと説明。その上で関税と禁輸の2つの選択肢は「組み合わせることが可能」と語った。
EU内で合意可能ないかなる方針も支持するが、「ロシア産石油への依存を低下させることが非常に重要」だと強調した。
EUのエネルギー需要を満たすために、世界の石油・ガス供給を拡大する取り組みなどで米国が協力する考えも示した。