【本日の円相場見通し】ドル・円は107円を挟んだ水準で推移か、引き続き日経平均株価の動向を注視する展開/為替市場オープニングコメント 2018年02月26日(月曜日)−株式会社フィスコ 担当 小瀬 正毅 問合せ先:03-5774-2444 newsadmin@fisco.co.jp
為替市場オープニングコメント *08:33JST 【本日の円相場見通し】ドル・円は107円を挟んだ水準で推移か、引き続き日経平均株価の動向を注視する展開
23日のドル・円相場は、東京市場では106円66銭から107円13銭まで反発。欧米市場でド ルは107円13銭から106円51銭まで反落し、106円85銭で取引を終えた。
本日26日のドル・円は、107円を挟んだ水準で推移か。材料不足で全体的に動意に乏しい 中、日経平均株価の動きなどを眺め106円台後半から107円台にかけての水準でのレンジ内 取引が予想される。
新規材料難で方向感にかける中、前週末のドルの買い戻しの動きを引き継ぎ、ドル買 い・円売りの動きがやや優勢となっている。ただ、年度末を控えて日本企業によるレパト リエーションに伴う円買い需要が膨らむとの思惑や、日本の投資家による外国債券売りが 増えるとの見方はドルの上値を抑えているもよう。
今週は27日にはパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を控えているほか、20 17年10−12月第四半期の実質GDP(改定値)や米個人消費支出(PCE)物価指数の発表が予定 されている。来週も米雇用統計などの注目材料が目白押しだけに、市場では様子見姿勢が 一段と強まっている。本日の東京市場は日経平均株価の動向を見極める展開となりそうだ が、主に107円を挟んだ水準で底堅く推移する展開となりそうだ。
【テクニカル分析】 ・短期:107.90円(2月21日高値) ・中期:105.00円(心理的な節目)
【ドル売り要因】 ・米財政赤字増大に対する警戒感 ・日本の長期金利上昇 ・米貿易不均衡是正で円安は歓迎されず
【ドル買い要因】 ・米成長見通し引き上げ ・米3月利上げ観測 ・米国のインフレ率は今年上昇へ
ユーロ・ドルは、1.0341ドル(2017/01/03)まで下落したが、欧州中央銀行(ECB)は20 18年前半にもフォワードガイダンスを変更するとの思惑が広がったことで、一時1.2537ド ル(2018/01/25)まで上昇。ユーロ・円は、英国民投票でEUからの離脱が決定し、一時109 円57銭(2016/06/24)まで急落。その後114円85銭(2017/04/17)から137円50銭(2018/2/ 2)まで買われた。ユーロ圏の金利先高観は後退していないが、米3月利上げ観測を意識し てユーロは対米ドルで上げ渋る状態がしばらく続くと予想される。
本日のユーロ・円は131円台で推移か。ポジション調整的なユーロ売りは一巡しつつあ る。米ドル・円相場に大きな動きがない場合、ユーロの対円レートは131円台を維持する展 開が予想される。
【ユーロ売り要因】 ・米長期金利の上昇 ・米3月利上げ観測 ・ユーロ圏総合PMIは市場予想を下回る
【ユーロ買い要因】 ・日銀は現行の金融緩和策を長期間維持する可能性 ・ECBは今年前半にもガイダンス変更の可能性 ・ECBはユーロ圏の成長見通し引き上げ
予想レンジ ・ドル・円:106円50銭-107円50銭、ユーロ・円:131円00銭-132円00銭
<国内>本日の為替関連スケジュール ・14:00 12月景気動向指数・先行改定値(速報値:107.9)
[<海外>本日の為替関連スケジュール] ・18:30 英・1月銀行協会住宅ローン承認件数(12月:36115件) ・22:00 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(米国経済と金融政策) ・22:30 米・1月シカゴ連銀全米活動指数(予想:0.25、12月:0.27) ・24:00 米・1月新築住宅販売件数(予想:65.0万戸、12月:62.5万戸) ・24:30 米・2月ダラス連銀製造業活動指数(予想:30.0、1月:33.4) ・05:15 クオールズ米FRB副議長が経済会合出席 《MK》