［東京 ３日 ロイター］ - ドル／円 JPY= ユーロ／ドル EUR= ユーロ／円 EURJPY= 午後３時現在 １１９．６０／６２ １．０９１１／１５ １３０．５１／５５ 午前９時現在 １１９．８４／８６ １．０９１７／２１ １３０．８４／８８ ＮＹ午後５時 １１９．９５／９７ １．０９１６／２１ １３０．９５／９９
午後３時のドル／円は、前日ニューヨーク市場午後５時時点に比べてドル安／円高の １１９．６０／６２円だった。朝方から株安・原油安を眺め、１１９円台でじり安となっ た。午後にかけて株・原油価格の下落に一服感が出たものの戻りは鈍く、ドル／円も上値 が重かった。
朝方には日経平均株価の下げ拡大や、米原油先物 CLc1 の一段安を受けてリスク回避 ムードが強まり、逃避先通貨としての円が買われた。ドルは一時１１９．４５円まで下押 しする場面があった。朝方の高値は１１９．９９円だった。 正午前に日銀の黒田東彦総裁が都内の講演で、追加緩和の手段に限りはなく、今後も 手段のイノベーションに取り組むと述べ、マイナス金利付き量的・質的金融緩和は、これ までの中銀の歴史で最も強力な枠組みであるとした発言が伝わった。 一連の発言を挟んでドルは１１９．７６円付近まで強含んだが、その後は戻り売りが 先行し、ドルは総裁発言前の水準に戻った。黒田総裁は、本気で取り組んでいる以上、物 価２％目標は必ず実現するとの強い意志を示し、物価目標実現のためにできることは何で もやるとした。 正午にかけては、原油価格がジリジリ値を戻し、株価も下げが一服。ドル／円も下げ 足が鈍った。ただ、株価や原油価格の戻りは勢いが続かず、ドル／円も上値が重くなり、 一時１１９．４２円まで下押しした。 １２０円台からみられた輸出企業のドル売りが１１９円台でも観測されたほか、中国 の春節に伴う連休を前に、早めにポジションを調整する動きも出ていたもよう。 一方、輸入企業がドルを積極的に買う動きや、投資家が新たにドル／ロングのポジシ ョンをつくる様子は観測されず「足元では、買いの主役が見当たらない」（別の国内金融 機関）との声も聞かれた。 ２日の欧米市場では、米国の暖かい天候で石油製品の需要が減少するとの懸念がある なか、産油国による協調減産への期待が後退し、原油価格が続落。株価も下落し、リスク 回避ムードが強まった。
(為替マーケットチーム)