[東京 21日 ロイター] - ドル/円 JPY= ユーロ/ドル EUR= ユーロ/円 EURJPY= 午後3時現在 122.94/96 1.1282/86 138.71/75 午前9時現在 123.44/46 1.1233/37 138.67/71 NY午後5時 123.40/43 1.1240/45 138.69/73
午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べドル安/円高の122 円後半。米国株が大幅安となった流れを引き継いで、日本株、中国株、香港株などが下げ 幅を拡大するなかリスク回避が強まり、ユーロショートや円ショートの巻き戻しが進んだ 。
「リスク回避ムード一色」(外銀)となったこの日は、過去6週間にわたって積み上 げられてきた対円、対ユーロでのドルロングが巻き戻された。ドル/円は一時122.8 1円まで下落して5週間半ぶり安値を付け、ユーロ/ドルは1.1295ドルまで買い進 まれて約2カ月ぶりの高値を付けた。
市場では、ドル/円の当面の下値メドは122.50円とみられている。ただ、通常 は下げ相場で逆張り傾向が強まる個人投資家に、今回は期待できないという。
「個人は124円割れの局面で買い向かっていたので、(現局面では)あまり買い余 力がない」とFXプライムbyGMOの常務取締役、上田眞理人氏は指摘する。一方、投 機筋は米利上げを見込んで、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に利益確定売り を出すつもりでドルロングを積み上げていたが、中国の景気減速懸念や9月利上げをめぐ る不透明感からポジションの巻き戻しを余儀なくされているという。
<米9月利上げシナリオの行方>
米10年国債利回り US10YT=RR は2.05%後半まで低下し、8月12日以来10 日ぶりの低水準となった。
SMBC日興証券のシニア金利ストラテジスト、野地慎氏は「9月に実施する準備は できているとみている。雇用の質が改善し、机上の計算上は来年インフレが起こり得る環 境で、フォワードルッキングな政策判断をするだろう」とみている ただ、来年インフレが起こらなかった場合、米連邦準備理事会(FRB)が直ちに政 策を緩和的な方向に転換する準備もまたできている、と同氏はみている。
しかし、米雇用統計などを経て、米利上げの見送りがコンセンサス化した場合、米長 期金利が大幅に低下し、ドルが売られる余地が高まると野地氏は指摘している。
(為替マーケットチーム)