[東京 7日 ロイター] - ドル/円 JPY= ユーロ/ドル EUR= ユーロ/円 EURJPY= 午後3時現在 119.53/55 1.0940/44 130.78/82 正午現在 119.58/60 1.0950/54 130.95/99 午前9時現在 119.48/50 1.0932/36 130.63/67 NY午後5時 119.53/56 1.0922/25 130.53/57
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ変わらずの119 円半ばだった。日経平均株価が250円を超える上げ幅となったことなどに支援され、1 19.67円まで上値を伸ばしたが、高値では利益確定売りに押されて伸び悩んだ。その 後、オーストラリア準備銀行(RBA)の政策金利据え置きで豪ドル買い/米ドル売りが 優勢となり、ドル/円はやや上値が重くなった。
午後1時半、RBAが政策金利のオフィシャルキャッシュレートを2.25%に据え 置くことを決めたと伝わると、利下げを織り込んでいた向きから豪ドルを買い戻す動きが 強まった。0.7614米ドル付近で推移していた豪ドルは、一時0.7710米ドルま で上昇。豪ドル買い/米ドル売りの流れが波及し、ドル/円の頭を抑える一因となった。
RBAの金利据え置きはコンセンサス通りだったが、一部で利下げ予想もあった。市 場では「声明文ではコモディティ価格の下落が意識されている一方、企業向けの貸し出し が回復しつつあるとも指摘されている。RBAは何かあれば行動するというスタンスを維 持しつつも、利下げはややいた印象だ」(大和証券・投資戦略部シニアストラテジスト、 山田雪乃氏)との見方が出ていた。
海外では「(据え置きは)利下げの正当性を示すような兆候をもう少し確認する必要 がある、との判断によるものだろう。経済は利下げが必要な状況にあると考えており、5 月の利下げを予想する」(NABのシニアエコノミスト、スピロス・パパドポウロス氏) との指摘もあった。
午前10時半に発表された2月の豪小売売上高は、季節調整済みで前月比0.7%増 となった。事前予想の0.4%増を上回ったことを受け、0.7595米ドル付近だった 豪ドルは一時0.7621米ドル付近まで上昇する場面もあった。
<米債利回りは安定>
前日の海外市場では「米国債利回りの上昇が、ドル/円のショートカバーのきっか けとなった」(外銀)が、きょうの米10年国債利回り US10YT=RR は、ニューヨーク終 盤とほぼ変わらずの1.8969/1.8952%付近での推移で、ドルの支援材料には ならなかった。 6日の米国債市場では、米ISM非製造業総合指数が3カ月ぶり低水準となったにも かかわらず投機筋による売りが勢いづき、同利回りは一時1.9108%まで押し上げら れていた。
<日銀決定会合後の総裁会見を注視>
きょうから2日間の日程で日銀金融政策決定会合が開かれているが、大半の市場参加 者は政策据え置きを予想している。ただ、明日の会合後に予定される日銀総裁会見では、 タカ派的な発言による円高リスクに注意が必要との声が出ている。
野村証券のチーフ為替ストラテジスト、池田雄之輔氏は「昨年の4月4日の会合後の 記者会見で黒田総裁は『追加緩和を検討していない』と発言し、次の会合での追加緩和期 待を打ち消したため、約2円の円高を招いた。今回、総裁は家計と企業のインフレ観は堅 調との判断を元に、2%インフレ達成への自信を示す公算が大きく、次回会合での緩和期 待を吹き飛ばすリスクがある」と指摘。「1円程度は円高に振れるイベントになってもお かしくない」との見方を示した。
(為替マーケットチーム)