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欧米為替見通し:ドル・円は売り継続か、トランプ政権の先行きに警戒も

発行済 2017-07-24 17:25
更新済 2017-07-24 17:33
欧米為替見通し:ドル・円は売り継続か、トランプ政権の先行きに警戒も
今日の欧米外為市場では、ドル・円は売り継続の展開を想定したい。
トランプ米大統領側近の議会証言やヘルスケア法案の行方が注目され、政権の先行きに警戒感が強まればドル売り再開となる見通し。
経済指標の下振れもドルの押し下げ要因となりそうだ。


今晩は、トランプ大統領の長女の夫であるクシュナー大統領上級顧問の上院情報特別委員会での証言が材料視される。
クシュナー氏は昨年末、トランプ政権発足前に、駐米ロシア大使や欧米の制裁対象であるロシア国営銀行の頭取と面会した疑惑がもたれている。
今晩の議会証言から、先の大統領選に介入したとされるロシア政府との関係を裏付けられるかが焦点。
疑惑が深まりトランプ大統領の弾劾・罷免への思惑が広がれば、ドル売りにつながろう。
なお、ロシア政府に近いロシア人弁護士から、民主党候補だったヒラリー・クリントン氏に打撃を与える情報があると持ち掛けられた同大統領の長男ジュニア氏も、今後証言が予定されている(26日の公聴会は延期との報道)。


また、ヘルスケア法案に関するトランプ大統領の声明も注目される。
医療保険制度改革(オバマケア)代替法案に関しては前週、上院での採決に向け共和党の造反者が4人となったことを受け、可決は絶望視されている。
今晩発表の声明は法案修正の可能性もあるが、議会運営の調整に失敗すれば、トランプ大統領の求心力低下により今後の政権運営に不透明感が広がりそうだ。
引き続き減税を柱とする経済政策の着手に遅れが生じるとの懸念からも、ドルは売られやすい地合いとなろう。
こうしたなか、米国の7月製造業PMI(22時45分)など経済指標が低調となれば、連邦準備制度理事会(FRB)の金融正常化への方針に疑念が強まり、ドル売りを支援しそうだ。
(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・7月製造業PMI速報値(予想:57.2、6月:57.4)
・17:00 ユーロ圏・7月サービス業PMI速報値(予想:55.4、6月:55.4)
・17:00 ユーロ圏・7月総合PMI速報値(予想:56.2、6月:56.3)
・22:45 米・7月製造業PMI速報値(予想:52.2、6月:52.0)
・22:45 米・7月サービス業PMI速報値(予想:54.0、6月:54.2)
・22:45 米・7月総合PMI速報値(6月:53.0)
・23:00 米・6月中古住宅販売件数(予想:557万戸、5月:562万戸)
・OPEC加盟国と非加盟国の閣僚会議


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