Philip Blenkinsop Andrea Shalal
[ブリュッセル/ワシントン 19日 ロイター] - 欧州連合(EU)のミシェル大統領は19日、EUと米国は貿易摩擦解消に向けた互恵的な対策を見つける必要があると述べた。
ウクライナを巡る欧米の結束を示すため、20日に米ホワイトハウスで米・EU首脳会議が行われるが、貿易問題が双方の関係に影を落としている。
ミシェル氏とフォンデアライエン欧州委員長はトランプ前米政権時代に導入された関税の撤廃や米国のグリーン産業向け補助金の影響緩和で合意したい意向だが、交渉担当者は19日午後の時点で突破口を開くに至っていない。
ミシェル氏は記者団に対し、特に中東情勢の緊迫化を踏まえると米国とEUが共通の価値観や民主主義へのコミットメントで結束する重要な時期だと指摘。
一方、貿易面での解決策は互恵的でなければならないとも述べた。この問題が20日のホワイトハウスでの会談までに解決するかどうかについては予測を避け、交渉が継続していると述べるにとどめた。
米国はトランプ前政権が課したEUからの鉄鋼・アルミニウム輸入に対する関税を一時停止したが、中国など非市場経済の過剰生産能力への対応策などで今月末までに双方が合意することが前提となっている。