William James Elizabeth Piper
[ドバイ 8日 ロイター] - 国連気候変動枠組条約(UNFCCC)は8日、開催中の気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)の新たな合意草案を発表した。最大の争点である将来の化石燃料の使用に関して複数の選択肢を示した。
会議終了予定の12日にまでの合意を目指している。各国は今後数日間、これを焦点に議論すると見込まれる。
最終合意で各国に「この極めて重要な10年間でさらなる対応をとる」ことを求めるため、交渉中の草案として次の選択肢を示した。
─最善の入手可能な科学的根拠に沿った化石燃料の段階的廃止。
─入手可能な科学、産業革命前と比べた今世紀末の気温上昇を1.5度に抑えるとした(温暖化対策の国際的枠組み)パリ協定の努力目標に向けた国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による道筋、パリ協定の原則と条項に沿って化石燃料を段階的に廃止する。
─この10年間で排出削減策が実施されていない化石燃料の消費をピークアウトさせる必要性を認識して化石燃料を段階的に廃止し、2050年よりもかなり前にエネルギー分野が化石燃料をほとんど使用しないことの重要性を強調する。
─排出削減策が採られていない化石燃料を段階的に廃止し、使用を迅速に削減して今世紀半ばまで、またはその頃にエネルギーシステムにおける二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする。
─化石燃料の将来の使用に関する文言を入れない。