[シドニー 8日 ロイター] - ナショナル・オーストラリア銀行(NAB) (AX:NAB)が発表した8月の豪企業景況感指数はマイナス6となり、7月のゼロから悪化した。ビクトリア州が新型コロナウイルス感染抑制のため再びロックダウン(都市封鎖)を導入したこと受け、雇用、売上高、収益性に関する指数が軟調だった。
景況感指数は4月に記録したマイナス34を上回っているものの、長期平均のプラス6は依然として下回っている。
信頼感指数はマイナス8と、7月のマイナス14から改善したが、なおマイナス圏にとどまった。
売上高の指数はプラス1からマイナス2に、収益性の指数はプラス1からマイナス3に、それぞれ悪化。雇用指数もマイナス2からマイナス13へと大きく低下した。
景況感指数はニューサウスウェールズ州を除く全ての地域で低下した。
NABグループのチーフエコノミスト、アラン・オスター氏は「新型コロナや世界経済、国内経済再開の道筋を取り巻く不透明感は依然として強い」と述べた。
またビクトリア州については、懸念したほどではないものの、メルボルンの厳格な行動制限による経済活動への影響が明白だと指摘した。
その上で「他州でも景況感が悪化したことは、大規模な感染抑制策が実施されている州だけでなく、あらゆる地域でコロナが引き続きリスクとなっている状況を示唆している」と述べた。