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アングル:ドル売り浴びせ、早朝の奇襲に介入観測再び 最大効果狙う

発行済 2024-05-02 13:13
更新済 2024-05-02 13:18
© Reuters.  5月2日早朝(日本時間)の外為市場で、ドル/円が短時間のうちに急落した。4月29日と同様にドルを売り浴びせるような動きだったため、日本政府・日銀が円買いの市場介入を実施

Shinji Kitamura Noriyuki Hirata

[東京 2日 ロイター] - 2日早朝(日本時間)の外為市場で、ドル/円が短時間のうちに急落した。4月29日と同様にドルを売り浴びせるような動きだったため、日本政府・日銀が円買いの市場介入を実施したとの観測が広がっている。通貨当局は介入効果をより高めつつ機動性もアピールすることを狙ったのではないか、との指摘が聞かれる。

<「24時間態勢」を証明か>

円が突然上昇を始めたのは、米国で連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が公表され、パウエル連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見が終了した約1時間後の午前5時過ぎだった。米株式市場が取引を終えて、ドルも157円半ばで値動きが鈍り、多くの参加者がひと息つこうとした直後、ドル/円にまとまった売りが出たという。

ドルは損失確定の売りを巻き込みつつ、157円半ばから40分ほどで153.00円まで4円超下落した。「今回も浴びせてくるような売りだった。詳細はまだわからないが、NY市場終了後の取引量が減少するタイミングを待って、インパクトを強める狙いがあったようだ」(外銀関係者)との声が聞かれた。

円買い介入だった可能性が「極めて濃厚」とみる三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフ為替ストラテジストの植野大作氏は「日本の大型連休、米雇用統計などのイベントを控える中、祝日も平日も関係なく、時間帯も市場も関係なく、介入はあり得ると見せつける意図があったのだろう」と指摘する。

神田真人財務官は30日、円相場を常に注視しており「ロンドン(市場)だろうがニューヨークだろうが、(ニュージーランドの)ウェリントンだろうが、関係ない」として、必要な時に適切な対応を取ると発言していた。

<介入規模は29日以下か、「奇襲」に透ける当局の焦燥感>

円は29日と同様に全面高となり、ユーロは168円半ばから164円前半へ4円超、英ポンドも197円前半から191円後半まで5円超下落した。

しかし米市場の終了後、アジア市場の取引開始前にあたるこの時間帯は、1日のうちでも取引量が最も少なくなる時間帯で、仮に介入が行われていたとしても「29日ほどの規模には達せず済んだのではないか」(市場筋)という。

「少額に済ませた可能性」に関心が集まるのは、29日の介入効果が乏しかったとの受け止めが、市場に広がりつつあるためだ。過去最大級の5兆円近くを投じた可能性がありながら、ドルは2日後の5月1日には158円台へ切り返し、下げ幅の半分超を早々に埋めた。

休日や早朝など虚を突く当局の動きに、邦銀関係者はため息交じりに話す。「米国の政策金利は5%超。対する日本はゼロで、日銀は動く構えすら見せない。資本逃避的な円売りが発生しているにもかかわらず、焼け石に水と分かっている介入しかないのか」。

外為どっとコム総合研究所調査部長の神田卓也氏も「(2日未明の)介入とみられる動きがあったタイミングに『過度な変動』はなかった。正当化できるかはグレーにもみえる」と手厳しい。「裏を返せば、それだけ日本の当局は、円安対応の手が限られているのだろう」とする。

投機筋などが次の取引材料として注目する米国の雇用統計は3日に発表される。日本が大型連休後半に入るタイミングと重なり、市場関係者、当局ともに警戒が続く。

(基太村真司、平田紀之 編集:橋本浩)

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