*14:27JST 新興市場見通し:相対的に冴えない展開か、IPOは6社
■米ハイテク株決算で投資家心理悪化
今週の新興市場は続落。
週前半は米長期金利の低下基調が続くなか堅調に推移。
しかし、週後半はテスラやネットフリックスなど米ハイテク株の決算反応が悪かったことが投資家心理を悪化させ、新興株に売りが広がった。
また、半導体株が崩れる形で日経平均が大きく下落したことも重石になった。
なお、今週の騰落率は、日経平均が-0.27%だったのに対し、マザーズ指数は-2.45%、東証グロース市場指数は-2.10%だった。
個別では全般売り優勢となり、時価総額上位20銘柄で週間で上昇したのはJTOWER (TYO:4485)(+0.8%)、FPパートナー (TYO:7388)(+2.9%)、スカイマーク (TYO:9204)(+1.4%)の3銘柄のみだった。
週間上昇率ランキングではメイHD (TYO:7369)が+2.1倍と急伸、ジェイ・フェニックス・リサーチが時価総額18.7倍のアップサイドの可能性があるとするリポートを公表したことが材料視されたもよう。
2位はBeeX (TYO:4270)で+44.0%、第1四半期の大幅増益決算が好感された。
一方、下落率ランキングの1位はGRCS (TYO:9250)で-25.7%、業績予想を下方修正したことが嫌気された。
3位に入ったAeroEdge (TYO:7409)は直近の新規株式公開(IPO)銘柄だが、地合いが悪化するなか手仕舞い売りが広がって下値模索の展開に、週末終値は初値を下回った。
■米FOMCを無難消化できるか
来週の新興市場は上値の重い展開か。
今週末に、日本銀行が27-28日に開催する金融政策決定会合において政策修正を急がないとする観測報道が伝わっている。
このため、日銀の政策修正リスクは大きく後退した。
25-26日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)については、本会合での追加利上げで利上げサイクルは終了するとの予想が高まっており、市場コンセンサス通りの結果となれば、株式市場のサポート要因となろう。
しかし、9月FOMCでの利上げはほとんど織り込まれていないため、26日の記者会見の際に、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が9月会合での利上げも示唆した場合にはネガティブに捉えられる可能性が高い。
ただ、足元の米物価指標の鈍化を踏まえれば、今会合で9月FOMCでの利上げを確約するような発言はしないと考えられる。
タカ派的な会見になったとしても、経済データ次第では追加利上げが残り1回あるかもしれないといった含みを持たせた内容になりそうで、株式市場の波乱にはつながらない可能性に期待したい。
一方、先述の日銀金融政策決定会合に関する観測報道を受けて為替の円安が再び進行している。
決算発表が本格化するため、基本は個別株物色が中心だろうが、円安を背景とした東証プライム銘柄中心の相場展開となると、新興株は相対的に冴えないパフォーマンスになりそうだ。
他方、来週はIPOが合計6社予定されていて、吸収金額が大きい銘柄も散見される。
チャート形状が崩れている新興株が多いなか、冴えない既存銘柄よりはIPO銘柄への投資に資金が集中しやすいとも考えられ、この点は既存銘柄には逆風となりやすいか。
IPOでは、スマートフォンアプリなどデジタル領域における事業開発コンサルティングを行うフラー (TYO:5583)が軽量感もあり人気化しそうだ。
既存銘柄では、値崩れしている銘柄が多いなか、25日移動平均線上を維持している銘柄としてツクルバ (TYO:2978)、バルニバービ (TYO:3418)、アズーム (TYO:3496)、霞ヶ関キャピタル (TYO:3498)、TWOSTONE&Sons (TYO:7352)などに注目したい。
今週の新興市場は続落。
週前半は米長期金利の低下基調が続くなか堅調に推移。
しかし、週後半はテスラやネットフリックスなど米ハイテク株の決算反応が悪かったことが投資家心理を悪化させ、新興株に売りが広がった。
また、半導体株が崩れる形で日経平均が大きく下落したことも重石になった。
なお、今週の騰落率は、日経平均が-0.27%だったのに対し、マザーズ指数は-2.45%、東証グロース市場指数は-2.10%だった。
個別では全般売り優勢となり、時価総額上位20銘柄で週間で上昇したのはJTOWER (TYO:4485)(+0.8%)、FPパートナー (TYO:7388)(+2.9%)、スカイマーク (TYO:9204)(+1.4%)の3銘柄のみだった。
週間上昇率ランキングではメイHD (TYO:7369)が+2.1倍と急伸、ジェイ・フェニックス・リサーチが時価総額18.7倍のアップサイドの可能性があるとするリポートを公表したことが材料視されたもよう。
2位はBeeX (TYO:4270)で+44.0%、第1四半期の大幅増益決算が好感された。
一方、下落率ランキングの1位はGRCS (TYO:9250)で-25.7%、業績予想を下方修正したことが嫌気された。
3位に入ったAeroEdge (TYO:7409)は直近の新規株式公開(IPO)銘柄だが、地合いが悪化するなか手仕舞い売りが広がって下値模索の展開に、週末終値は初値を下回った。
■米FOMCを無難消化できるか
来週の新興市場は上値の重い展開か。
今週末に、日本銀行が27-28日に開催する金融政策決定会合において政策修正を急がないとする観測報道が伝わっている。
このため、日銀の政策修正リスクは大きく後退した。
25-26日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)については、本会合での追加利上げで利上げサイクルは終了するとの予想が高まっており、市場コンセンサス通りの結果となれば、株式市場のサポート要因となろう。
しかし、9月FOMCでの利上げはほとんど織り込まれていないため、26日の記者会見の際に、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が9月会合での利上げも示唆した場合にはネガティブに捉えられる可能性が高い。
ただ、足元の米物価指標の鈍化を踏まえれば、今会合で9月FOMCでの利上げを確約するような発言はしないと考えられる。
タカ派的な会見になったとしても、経済データ次第では追加利上げが残り1回あるかもしれないといった含みを持たせた内容になりそうで、株式市場の波乱にはつながらない可能性に期待したい。
一方、先述の日銀金融政策決定会合に関する観測報道を受けて為替の円安が再び進行している。
決算発表が本格化するため、基本は個別株物色が中心だろうが、円安を背景とした東証プライム銘柄中心の相場展開となると、新興株は相対的に冴えないパフォーマンスになりそうだ。
他方、来週はIPOが合計6社予定されていて、吸収金額が大きい銘柄も散見される。
チャート形状が崩れている新興株が多いなか、冴えない既存銘柄よりはIPO銘柄への投資に資金が集中しやすいとも考えられ、この点は既存銘柄には逆風となりやすいか。
IPOでは、スマートフォンアプリなどデジタル領域における事業開発コンサルティングを行うフラー (TYO:5583)が軽量感もあり人気化しそうだ。
既存銘柄では、値崩れしている銘柄が多いなか、25日移動平均線上を維持している銘柄としてツクルバ (TYO:2978)、バルニバービ (TYO:3418)、アズーム (TYO:3496)、霞ヶ関キャピタル (TYO:3498)、TWOSTONE&Sons (TYO:7352)などに注目したい。