[ミュンヘン 7日 ロイター] - ドイツの総合電機大手シーメンス (DE:SIEGn)が発表した第4・四半期(2019年7─9月)決算は、産業部門の営業利益がアナリスト予想を上回るなど好調な内容だった。しかし、ジョー・ケーザー最高経営責任者(CEO)は「2019年度に世界経済の減速が明らかに加速した」と指摘し、地政学や経済面のリスクを挙げてマクロ経済環境は来年もさえない状況が続くと予想した。
7─9月の産業部門の営業利益は20%増の26億4000万ユーロ(29億2000万ドル)。アナリスト予想の23億3000万ユーロを上回った。
受注は4%増加し247億1000万ユーロ、売上高は8%増の245億2000万ユーロで、ともにアナリスト予想を上回った。
通期の営業利益率(リストラ関連費用を除く)は11.5%で、目標レンジ(11─12%)内に収まった。
7─9月期は、建物の自動化機能製品を手がけるスマート・インフラ事業や85%を保有する医療機器メーカー、シーメンス・ヘルシニアーズ (DE:SHLG)の売り上げ増加が寄与した。
しかし、中核事業のデジタル・インダストリー部門では、産業ソフトウエアが好調だったものの、ファクトリー・オートメーションやモーション・コントローラーの不振で帳消しとなり、さえない結果となった