19日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
- ■株式見通し:ナスダック上昇の市場反応は期待しづらい
- ■あいHD、20/6営業利益9.7%減 75.96億円、21/6予想80億円
- ■前場の注目材料:シャープ (T:6753)、23年にマイクロLEDディスプレー量産、ウエアラブル向け1インチ以下
■ナスダック上昇の市場反応は期待しづらい19日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開が続きそうである。
18日の米国市場ではNYダウが下げたが、ナスダックが上昇となり、S&P500は最高値を更新している。
与野党が追加財政策で速やかに合意する兆候が見られず、第3四半期の消費鈍化懸念が広がる一方で、7月住宅着工件数が予想を上回り経済封鎖前2月の水準を回復したことが材料視されていた。
また、金融や小売関連が冴えない半面、ハイテク株は堅調推移となった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比変わらずの23060円。
円相場は1ドル105円40銭台と円高に振れて推移している。
ナスダックの上昇を受けて指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの波及が意識されやすいところであるが、SOX指数は下げており、ハイテク株への反応も限られやすいだろう。
日経平均は節目の23000円を挟んでのこう着が想定されるが、海外勢のフローも限られている中でもあり、短期筋の仕掛け的な売買の他は、大きくポジションを取りに行く流れも考えづらく、下への仕掛け的な動きに対しては、押し目拾いのスタンスになりそうである。
また、昨日は日銀のETF買い入れが行われている。
金額は減額されていたが、薄商いの中でもあり、下支えとしては意識されやすいところ。
物色の流れとしては主要銘柄への物色は限られると考えられ、新興市場の中小型株等に個人主体の値幅取り狙いの資金が集中しやすいだろう。
昨日は直近IPOなどへ値幅取り狙いの資金が集中。
レーバーデー明けまでは米国の追加経済対策の進展は期待しづらいほか、米中閣僚級協議が延期となっているため、米中対立への行方も見極めづらいところ。
方向性がつかみづらいことも、中小型株に向かわせやすい要因。
日経平均は23000円処での底固めを見極めることになりそうであり、それまでは中小型株への物色を中心とした材料株物色。
とはいえ、連日で強い値動きをみせている銘柄などはいったん値動きが鈍ると資金の逃げ足が速まることになる。
特に主力的な銘柄が値崩れを起こす局面では他の銘柄へも大きく影響を及ぼすため、売買の回転などフットワークが重要になりそうだ。
■あいHD、20/6営業利益9.7%減 75.96億円、21/6予想80億円あいHD (T:3076)が発表した2020年6月期決算は、売上高が前期比15.4%減の431.79億円、営業利益が同9.7%減の75.96億円だった。
あわせて発表した21年6月期予想は売上高が4.2%増の450億円、営業利益が5.3%増の80億円を見込む。
マンション向け監視カメラの更新需要が伸びるほか、カッティングマシンは新製品の販売本格化で販売増を見込む。
営業利益予想はコンセンサス(77億円程度)を上回る。
■前場の注目材料・ナスダック総合指数は上昇(11210.84、+81.12)・シカゴ日経225先物は横ばい(23060、大阪比+0)・米長期金利は低下・日銀のETF購入・米経済対策効果への期待・コロナ向けワクチン開発の進展・シャープ (T:6753)23年にマイクロLEDディスプレー量産、ウエアラブル向け1インチ以下・三井物産 (T:8031)新会社設立、食品ECサイトの業務一貫運営・トヨタ (T:7203)米アマゾンと提携拡大、CASE関連技術開発・新明和工業 (T:7224)航空搭乗橋を増強、東南アで2社買収、能力5割増・津田駒工業 (T:6217)10月に中国子会社を増資・三菱電 (T:6503)室内の快適感、心理状態と密接に関係、関西学院大と解明・ミタチ産業 (T:3321)電子部品ネット通販、販売法増やし顧客獲得・NEC (T:6701)売場画像解析を拡充、菓子向け10万商品データ提供・太陽誘電 (T:6976)月内に無線通信モジュール量産・三洋化成 (T:4471)広島大と、たんぱく質で半月板再生、AMEDに採択・AGC (T:5201)米でアジュバント製造受託1.5倍、ノババックスのワクチン候補・中外製薬 (T:4519)米で視神経脊髄炎薬承認、4カ国目・日本新薬 (T:4516)米でDMD治療剤の販売承認取得☆前場のイベントスケジュール・特になし
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