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ワコム Research Memo(7):2024年3月期は減収ながら増益を見込む。粗利改善に取り組む

発行済 2023-06-12 14:07
更新済 2023-06-12 14:16
© Reuters.
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*14:07JST ワコム Research Memo(7):2024年3月期は減収ながら増益を見込む。
粗利改善に取り組む ■業績見通し

1. 2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の連結業績予想についてワコム (TYO:6727)は、売上高を前期比6.0%減の106,000百万円、営業利益を同123.5%増の4,500百万円、経常利益を同56.9%増の4,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同84.1%増の3,300百万円と減収ながら増益を見込んでいる。


売上高全体が減収予想となっているのは、市場環境の不透明さの継続や円高想定※によるマイナス効果により、「テクノロジーソリューション事業」の減収を見込んでいることが理由である。
「ブランド製品事業」については市場環境や円高想定の影響を勘案しつつも、商品ポートフォリオの刷新や価格政策により前期と同水準を確保する見通しとなっている。


※2024年3月期の想定為替レートについては、1USドル=130円(前期平均レートは134.95円)、1ユーロ=140円(同141.24円)を想定している。



損益面では、積極的な研究開発投資を継続するものの、「ブランド製品事業」の黒字転換が増益に寄与する。
将来を見据えた研究開発投資については年間7,700百万円(前期比15.3%増)を予定するとともに、前述した「事業構造変革」に注力する考えだ。
事業別の業績見通しと活動方針については以下のとおりである。


(1) ブランド製品事業
売上高は前期比0.8%増の41,500百万円、セグメント利益は200百万円(前期は3,981百万円の損失)を見込んでいる。
売上高は、市場環境の不透明さの継続や円高想定による影響(マイナス効果)を勘案しつつも、商品ポートフォリオの刷新により前期と同程度の水準を確保する。
損益面では、積極的な研究開発投資を継続するも、前期計上した棚卸資産評価損等の解消や価格政策に伴う粗利改善により黒字転換を見込む。


(2) テクノロジーソリューション事業
売上高は前期比9.9%減の64,500百万円、セグメント利益は同11.7%減の9,500百万円と見込んでいる。
売上高は、市況での不透明感の継続や円高想定による影響(マイナス効果)により減収となる。
損益面でも、減収に伴う収益の下押しにより減益となるが、セグメント利益率は14.7%(前期は15.0%)と2023年3月期とほぼ同水準を維持する見通しである。


2. 弊社の注目点
同社の業績予想は、世界的に不安定な経済情勢や為替相場の動向、先行き不透明な事業環境などの外部要因による影響や同社自身の取り組み(商品ポートフォリオの刷新や価格政策等)の蓋然性を合理的に反映したものであることから、弊社は十分に達成可能であると見ている。
特に、「ブランド製品事業」の前期末の棚卸資産評価損等計上を含む一時要因を除いた部分での粗利改善が最大のテーマと言えるが、現行商品の在庫状況(流通在庫を含む)を勘案しながら、いかに最適なタイミングで利益改善につながる新商品を投入し、商品ポートフォリオの刷新を図るかがポイントとなるだろう。
現行商品についても、原価上昇に対して提供価値に見合った一定の値上げを実施する予定であり、その動向についてもフォローする必要がある。
また、前期の利益を圧迫した棚卸資産評価損等の計上(弊社推計で約20億円)がなくなるところは、前期比で利益の押し上げ要因になると見ることができる。
中長期的な視点からは、「Wacom Chapter 3」のアップデートで掲げた「事業構造変革」の進捗に注目したい。
今回のアップデートを通じて、今後2年間でやるべきことがより具体的に明示されたことから、それぞれの成果をフォローするとともに、いかに「Wacom Chapter 4」での成長加速につなげていくのかを見定めたい。
特に3つの新コア技術(AI、XR、セキュリティ)との組み合わせや新しいビジネスモデルの立ち上げが、中長期的な同社の方向性や将来性を占ううえで重要な判断材料になると見ている。
そのためには、同社自身における技術開発はもちろんのこと、他社との連携により新しいサービスとしての価値をいかに生み出していけるかが成否を決することになると考えられる。
デジタルインクとAIによる新たな価値提案は、すでに動き始めた教育分野以外にも様々な分野で可能性があるうえ、他社に先駆けてデータやノウハウが蓄積できれば、革新的な領域で圧倒的なポジションを確立できる公算も大きくなるだろう。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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