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アクセル Research Memo(7): AIソリューション企業として飛躍的成長を目指す

発行済 2023-08-04 12:07
更新済 2023-08-04 12:16
© Reuters.
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*12:07JST アクセル Research Memo(7): AIソリューション企業として飛躍的成長を目指す ■今後の見通し

2. 今後の成長戦略
アクセル (TYO:6730)は、LSI開発販売関連(パチンコ・パチスロ機向け)をキャッシュ・カウとして安定的な収益を確保しながら、同事業で得たキャッシュをAIソリューションを中心とした新規事業関連に投下し、持続的かつ飛躍的な成長を目指す戦略となっている。
新規事業関連の成長加速に向けてアライアンス・M&A戦略も積極的に推進することで、中長期的に新規事業関連の収益をLSI開発販売関連と同程度まで育成することを目標としている。
AIソリューションを展開するベンチャー企業は多いが、安定収益源を確立して事業展開を進めている企業は少なく、こうした強みを持っている点は同社の強みの1つとして注目される。


(1) LSI開発販売関連
LSI開発販売関連については、今後もG-LSIの性能向上(独自の動画圧縮伸長技術による臨場感のある映像表現の実現等)と、消費電力の低減、顧客との信頼関係の維持向上などに注力していくことで、高シェアを維持し安定的な収益を獲得していく戦略だ。
パチンコ・パチスロ機においても臨場感のあるVR/AR技術の導入が進む可能性がある。
そうなればG-LSIの性能向上だけでなく、メモリの搭載容量もさらに増加し、遊技機1台当たりの同社売上単価も上昇する可能性がある。
市場全体が成熟化しているため、新規参入によって競争が激化するリスクも少ないと考えられ、今後も安定収益事業として同社の業績を下支えしていくものと予想される。


(2) 新規事業関連
新規事業関連について、機械学習/AIとWeb3.0領域に注力していく。
これら領域における市場の成長ポテンシャルが高いこと、また、同社がパチンコ・パチスロ機市場で培ってきたアルゴリズム・ハードウェア・ソフトウェア等の開発ノウハウや技術力を強みにすることがきる領域と考えているためだ。
課題は幅広い業界にアプローチするためのマーケティング・営業力にあるが、同社はアライアンス・M&A戦略を推進することで、こうした課題を解消し成長加速をねらっている。
アライアンスの実績としては、2021年に(株)エヌエスアイテクスと協業して、組み込み機器向けAIソリューションの共同提案を進めていくことを発表したほか、2022年には日本エンタープライズ (TYO:4829)とAI画像解析サービスやブロックチェーン技術を活用したNFT関連サービスの創出等で戦略的パートナーシップを締結する等、アライアンス先を増やしている。
また、M&Aの対象としてはAIソリューションに課題を持っているIT系企業などが候補となる。


a) 機械学習/AI領域の取り組み状況
機械学習/AI領域では、ファクトリーオートメーション市場、監視カメラ市場、スマートモビリティ市場、ヘルステック市場を重点分野として取り込んでいく。
「ailia SDK」を使用することで最新モデルを含めた270種類を超える学習モデルがすぐに活用できる長所を生かし、半導体メーカーと組んでAIチップに「ailia SDK」を組込み、最適なAIシステムを構築していく。
AIチップではNVIDIA製品のシェアが高いが、最先端の学習モデルが動かないこともあり、使い勝手は良くないと言われている。
同社の高性能かつクロスプラットフォームに対応する「ailia SDK」を組み込むことで、競合のAIチップメーカー(ルネサス エレクトロニクス、Qualcomm、MediaTek)は特定の分野でシェアを拡大するチャンスが生まれることになる。
同社はこれらAIチップの販売数量が拡大すればロイヤリティ収入が増えることになる。
なお、産業用PC分野では既に搭載されている製品も市場投入されている。


b) 完全自動運転向けAIチップの開発状況
NEDOの公募事業として、完全自動運転に特化したAIチップの研究開発を2018年から進めてきたが、2023年3月に試作品が完成したことを発表した。
資本業務提携先のティアフォーや複数の大学と共同で開発を進めてきたプロジェクトで、ティアフォーがアプリケーションソフト(完全自動運転・監視)、埼玉大学がミドルウェア、東京大学がコンパイラ・OSの開発をそれぞれ担当し、同社はLSIの設計・開発を担当した。
システム全体の評価を行うため2023年3月から同半導体を搭載した自動運転車両による自律走行試験※を実施し、試作品の評価(性能、消費電力、リアルタイム性等)を行う。
実証試験の成果については、2023年夏ごろを目途に公表する予定となっている。


※タクシー車両を用いて、テストコースにおいて「走る、曲がる、止まる」を含めた、自動運転の基本動作を実証し、既存のGPUを使用したシステムと比較して、消費電力や自動運転の応答性についてのパフォーマンスを比較検証する。



同社は今後のビジネス戦略について未定としているが、事業化する場合にはIPをライセンスし、ロイヤリティ収入を獲得するビジネスモデルなどが有力と考えられる。
用途としては、工場内で走行する自動搬送車両やショッピングモールの移動車両など走行エリアが限定されるモビリティ市場が想定される。


c) Web3.0(ブロックチェーン技術)領域
Web3.0(ブロックチェーン技術)領域については、2030年の世界市場規模が800億ドル、年率で43%の高成長が予測されており、コンシューマ用途からビジネス用途まで幅広い分野での導入が見込まれている。
同領域において同社は暗号化技術をベースとした堅牢なセキュリティソリューションについて提携戦略を進めながら展開していく計画となっており、前述した&DC3との提携もその一例となる。


なお、ブロックチェーン技術の導入事例として、高砂熱学工業 (TYO:1969)が新設した「高砂熱学イノベーションセンター」の省エネソリューションの一環である「高砂エコポイントシステム」に同社のブロックチェーン技術が採用されたことを2020年11月に発表している。
スマートコントラクト上のトークンとしてポイントを実装するなど、ブロックチェーン技術を活用したシステム全体の開発に携わり、高度な耐障害性や相互運用性の実現に貢献している。
市場の裾野が後半にわたることから提携戦略が今後の成長の鍵を握るものと見られる。


セキュリティ分野では要素研究も行っており、2021年11月には完全準同型暗号※TFHEの高速化に関する論文を京都大学と共同で発表している。
同技術を用いることにより、ネットワーク上で暗号化されたデータの演算処理を高速で行うことが可能となる。
自治体の各種住民サービスや医療情報、インターネットバンキング、ネットワーク監視カメラなどプライバシーの秘匿性が強く求められる分野において、今後の需要拡大が期待される。


※加算と乗算を含む任意の演算が可能な秘匿演算技術。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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