[上海/シンガポール 26日 ロイター] - 金融業界団体のアジア証券業金融市場協会(ASIFMA)は、中国が株式のプログラム取引のルールを厳格化したことについて、監視強化を求める声に対応したもので、取引禁止を狙ったものではないと中国証券監督当局から説明を受けたと明らかにした。
ASIFMAのマネージングディレクター兼株式・ポストトレード部門責任者のリンドン・チャオ氏は、超高速取引(HFT)業者に対して中国当局は偏見を持っていない。プログラム取引を止めようとしているわけではない」と述べた。
チャオ氏はロイターのインタビューで、上海と深センの証券取引所が先週説明会を開催し、これにより締め付けを狙っているとの懸念が若干和らいだと語った。
最近の株式市場の低迷で打撃を受けた投資家の圧力に直面し、当局が突然規制強化を打ち出した可能性があると指摘。「当局は懸念に対処するために迅速に手を打ち、市場を混乱させないバランスの取れた方法で行う必要があった」と述べた。
上海証券取引所と深セン証券取引所はロイターの問い合わせに対し、新しいプログラム取引ルールは証券会社や資産運用会社との十分な協議を経て公表したものであり、中国証券法の精神を反映したものだとする声明をそれぞれ発表した。
現在のルールは、外国人投資家が中国に投資するための主要なチャンネルである株式相互取引制度(ストック・コネクト)の投資家には適用されない。