[東京 27日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 18777.04 -170.08 寄り付き 18961.16 安値/高値 18760.79─18964.99
TOPIX .TOPX 終値 1543.11 -15.88 寄り付き 1558.54 安値/高値 1542.5─1559.58
東証出来高(万株) 189876 東証売買代金(億円) 21764.53
東京株式市場で日経平均は3日ぶりの反落となった。短期的な過熱感が広がるなか、中国 株が軟調に推移。ドル/円が弱含んだことも重荷となり、利益確定売りに押される格好と なった。東証1部では全体の73%の銘柄が下落。日米中銀のイベント前で様子見姿勢も 強まり、売買代金は約2.2兆円と薄商いだった。
日経平均は寄り付きで小高く始まってからはじり安の展開。騰落レシオ(東証1部、 25日平均)が120%超と過熱感が意識される水準にあることに加え、外為市場ではド ル/円が120円台半ばまでドル安/円高が進行。中間期業績の観測報道を好感し上昇ス タートとなった日産自動車 7201.T 、マツダ 7261.T やトヨタ自動車 7203.T など大手 自動車株の一角も下げに転じた。
上海総合指数 .SSEC が一時2%超安となったほか、米海軍の駆逐艦が、南シナ海で 中国が造成した人工島から12カイリ(約22キロ)内を航行したと伝わったことも投資 家の警戒感を高めた。業種別では小売業や医薬品を除く31業種が下落。石油関連や鉄鋼 、保険業などの下げが目立った。
28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表、30日の日銀金融政策決定会 合など重要イベントを見極めたいとの心理から、下値を拾う動きも限られた。「基本的に は過度な悲観が後退したことで買い戻された部分の巻き戻しの動き。地政学的リスクも意 識されている」(丸三証券経済調査部長の安達誠司氏)という。
個別銘柄ではセブン&アイホールディングス 3382.T が堅調。同社株を米ファンドの サードポイントが取得し、総合スーパー事業の改善などを要求していることが分かった。 リストラ進展や株主還元の拡充への期待感から買いが入った。常陽銀行 8333.T と経営統 合する方向で交渉を進めていることが判明した足利ホールディングス 7167.T は年初来高 値を更新した。
半面、ジャパンディスプレイ(JDI) 6740.T が大幅安。前日にシャープ 6753.T が中国市場のスマートフォン用の中小型液晶パネルの販売減と価格下落を背景に、通期業 績予想を大幅に下方修正したことで、同業のJDIに対しても業績悪化を警戒した売りが 出た。
東証1部騰落数は、値上がり412銘柄に対し、値下がりが1400銘柄、変わらず が92銘柄だった。
(長田善行)