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Daily Commentary - 10月16日2013年

発行済 2013-10-16 17:05
更新済 2019-12-18 20:45
概観

米国の債務交渉は混迷状態ながら、USDに混乱なし

米国が資金不足に陥るまでに残された時間が48時間を切るなか、政府は、デフォルトをどのように回避するかということに関する合意に未だに達することができないでいる。「下院の失態により債務交渉は混迷」というのが、ニューヨークタイムズの見出しである。上院は計画に取り組みつつあるが、下院共和党議員は、民主党やオバマ大統領にも受け入れられず、ましてや通過しそうにもない政策にさえ同意することができなかった。「下院の筋金入りの保守派とより実用主義的共和党員が反乱を起こしそうな状況となった」とタイムズ紙は伝えている。市場がデフォルトに向けて準備したため、短期米国債の金利は急騰した。フィッチ社が米国のAAA格に対し、3月末までのある時点で米国の格下げを決定する可能性があることを意味する「ネガティブ・ウォッチ」にリストアップしたため、昨日の3ヵ月物と6ヵ月物の米国債の入札に対する需要は極端に弱かった(S&Pは既に米国を格下げしている)。しかし、奇妙なことに、USDは、ほぼすべてのG10通貨に対して上昇し、我々がフォローしている大半の新興市場通貨に対しても上昇した。さらに問題を複雑にしたのは、ニューヨーク州製造業景況指数が、 -4.8ポイントの下落で5月以来の最低水準に達し、ダラス連銀総裁のフィッシャー氏が、今月量的緩和を縮小するのは、あまりにも難しいタイミングであったと述べたことである。しかし、債務上限が現在、来年の2月まで延長されつつあることから、この発言は、FRBが、来年の3月までに量的緩和の縮小を開始することさえできないかもしれないということを暗示している。

昨日生じたUSDの上昇の大部分は、予想よりも好調であったZEW景況指数が、世界の成長率の上昇予想を押し上げ、CHFからの資金流出を招いたことを受けたものである。しかし、ワシントンにおける展開がこれらの上昇幅を完全に払拭することができなかったことは注目に値する。これによって興味深い点が浮かび上がって来る。米国がデフォルトに陥った場合、USDは恩恵を受けるのだろうか?すなわち、米国のデフォルトが米国にとって良くないのは確かだが、その他のどの通貨にとっても良くないということである。たとえば、スイスの銀行は、米国債を大量に保有している(スイスのGDPの20%強に匹敵する量)。したがって、金融上のハルマゲドンが生じた場合、我々はいったいどこに隠れたらよいのだろう?2008年の金融崩壊を見れば分かるとおり、米国が問題の根源であったにも拘わらず、結局、米国は最後のリゾート地である危険回避地となったわけである。短期米国債市場の混乱とは対照的に、米国の長期債市場では混乱が生じていないということは、たとえ米国がデフォルトに陥ったとしても、米国債市場は依然として世界の隠れ家となり得るということを示している。これは、米国政府が本日合意に達することができなかった場合に、USDが実は恩恵を受ける可能性がある(少なくとも短期的には)ことを意味する。

本日の米国債の入札は、特に200億ドルの1ヵ月物米国債が大きく注目されるだろう。スケジュール通りに償還されないかもしれない国債を買いたい人がいるだろうか?また、米国では、10月の全米住宅建築業協会の住宅市場指数が、1ポイント低下して57に達すると予想されているが、これでも比較的高い水準であろう。また、FRBがベージュブックを発表する予定である。当地、欧州では、本日の焦点は、英国の8月の雇用統計であろう。失業率は引き続き7.7%で変わらずと予想され、9月の失業保険申請件数の増減は、前月の-3万2600件、さらには7月の-3万6300件に対し、-2万5千件の減少を示すと予想される。イングランド銀行は、失業率が7.0%まで低下することが利上げの前提条件としているため、この数値は注意深く監視されるだろう。本日遅くには、ユーロ圏の9月のCPI確報値が発表される予定で、変わらずという結果(前年比1.1%)が予想されている。発言者に関しては、ECBのドラギ総裁がフランクフルトで発言する一方、ECBのメルシュ氏がルクセンブルグで発言する。

マーケット

EUR/USD

• EUR/USDは下落し、再び1.3564のバリアーを下方突破した。同ペアは、シメトリカル・トライアングル・フォーメイション内で保ち合い局面にあるように見受けられる。このパターンを明らかに脱出すれば、同ペアは、新たな方向に向けて動き出すだろう。当社のオシレーターが低下傾向を示しているため、状況は複雑であるが、50期間移動平均は依然として200期間移動平均を上回っている。このため、私は、同ペアのバイアスは、このトライアングルを明らかに脱出するまでは、ニュートラルであるとみている。

• サポート:1.3461 (S1), 1.3400 (S2), 1.3323 (S3)

• レジスタンス:1.3564 (R1), 1.3644 (R2), 1.3706 (R3)

USD/JPY

• USD/JPYは上昇し、現在、9月11日~10月8日の50%フィボナッチ・リトレースメント水準を再び試し始めている。レートは、この水準に近いところで揉み合っているようで、強気筋がこのハードルを超えられるほど強くないことを示している。弱含みも、我々の短期分析によって裏付けられており、MACDは強気な領域にあるトリガーを下方にクロスしており、RSIは下落しつつある。しかし、従来の安値が維持される限り、バイアスは引き続き強気であるとみられ、強気筋が98.57(R1)水準を突破するほどの強さを見せれば、次のレジスタンスである99.05(R2)を目指すことになるだろう。

• サポート:97.86 (S1), 97.00 (S2), 96.55 (S3)

• レジスタンス:98.57 (R1), 99.05 (R2), 99.66 (R3)

EUR/GBP

• EUR/GBPは下落し、両オシレーターと価格動向の間のマイナスの差によって示されている弱さを確認した。同ペアは、0.8443(S1)水準でサポートを見出した後、さらに小幅な上昇を示した。価格が従来の安値を下方突破することができなかったため、私は、紫色の右肩上がりのチェネルで示されているとおり、上昇傾向は引き続き有効であるとみている。しかし、MACDとRSIが引き続き下落傾向を示しているため、このチャネルを下方突破することがあれば、当社の分析は見直されるべきだろう。

• サポート:0.8443 (S1), 0.8387 (S2), 0.8332 (S3)

• レジスタンス:0.8509 (R1), 0.8552 (R2) and 0.8631 (R3)



• 金は下落し、1254(S2)水準でサポートを見出した後に再び上昇し、1277のバリアー(昨日のレジスタンス)を上方突破した。私は、金が下落トレンドを調整しつつあり、1302(R2)のレジスタンスとトレンドラインに向けて再び上昇する可能性があると見ている。しかし、金は依然として青色の下落トレンドラインを下回っており、50期間移動平均が200期間移動平均を下回っていることから、下落トレンドが依然として有効であることが伺える。

• サポート:1277 (S1), 1254 (S2), 1242 (S3)

• レジスタンス:1302 (R1), 1330 (R2), 1352 (R3)

原油

• WTIは引き続き101.02(S1)のフロアー近辺で揉みあった。価格はこの水準を再び試した後、上昇した。ロング派がいつまでこのバリアーでプレッシャーに持ちこたえることができるのかは不明である。ロング派がどうにかこの攻防に打ち勝つことができれば、おそらく価格は、青色のチャネルの上限と102.57(R1)を上方突破するだろう。一方、弱気筋が勝てば、次のサポート領域に向けたイクステンションのきっかけとなる可能性が高い。両オシレーターは、レジスタンス・ラインに達した後、下落し、今のところ、下落方向へのバイアスを維持している。

• サポート:101.02 (S1), 99.26 (S2), 97.36 (S3)

• レジスタンス:102.57 (R1), 104.19 (R2), 106.06 (R3)

通貨レートベンチマーク - 今日の勝者と敗者

マーケット概要

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