ボラティリティとはある期間の売買価格の変動について述べるのに使用される用語です。価格の変動幅が大きいほど、ボラティリティは高いと考えられます。 たとえば、連続した終値が5、20、13、7、17の有価証券は、7、9、6、8、10の終値の同様の有価証券よりずっとボラティリティが高いと言えます。高いボラティリティの有価証券はリスクが高いとみなされます。上昇するにしても下降するにしても、同様ではあるがボラティリティの低い有価証券と比べ値動きが大きいと予想されるからです。ペアのボラティリティはリターンの標準偏差を計算して求めます。標準偏差とは平均値(中央値)からどのくらい広く分散しているかを計測する値です。
すべてのトレーダーにとって有価証券のボラティリティを知ることは大切です。それぞれのレベルのボラティリティはある種の戦略やサイコロジーと相性が良いからです。たとえば、リスクを多くは取らずに自分の資産を安定して成長させることをねらう外為のトレーダーには、低いボラティリティの通貨ペアを選ぶようアドバイスできます。一方、リスクを求めるトレーダーは、ボラティリティの高いペアにより手にできる大きな価格変動を実現するためにボラティリティの高い通貨ペアを求めるでしょう。当社のツールから得られるデータを基に、どのペアが最もボラティリティの高い、または低い通貨かを判断でき、特定のペアで最もボラティリティの高い日や時間を知ることができます。このようにしてトレーディング戦略を最適化できるのです。
金利の変動や商品価格の下落といった市場関連の出来事や経済指標は、為替のボラティリティの原因となることはよくあることです。ボラティリティはそれぞれの国の経済状況により決まります。一次産品に依存した国の通貨や、サービスを基盤とする国の通貨はよりボラティリティが高い傾向にあります。さらに、金利差が大きい通貨ペアのボラティリティは、金利差が小さいのペアより高くなります。最後に、クロス(米ドルを含まないペア)およびエキゾチッククロス(主要通貨以外の通貨を含むペア)もボラティリティが高く、スプレッドは大きい傾向にあります。それ以外のボラティリティを高める要因には、インフレ、政府債務、経常収支赤字などがあります。通貨の国の政治経済が安定しているという点も為替のボラティリティに影響します。また、ビットコインや他の仮想通貨のような中央銀行による規制を受けない通貨は、投機的な目的が多いためボラティリティは高い。
ページの一番上で、ボラティリティを計算したいペアの週数を選択します。より長い期間を選ぶほど、ボラティリティの高い、より短い期間を選択するのと比べてボラティリティは高い点にご注意ください。データが表示されたら、ペアをクリックして平均の日次ボラティリティ、平均時間ボラティリティ、曜日ごとのボラティリティのブレークダウンを表示できます。