東京金相場は、1/23の高値以降、ズルズルと下げています。
(東京金)
金相場は、ギリシャの問題が4ヶ月先送りになったことで短期的には弱い材料ですが、中期的には下支えになると考えています。問題の先延ばしに過ぎないため、これはまた問題となるでしょう。
(CFTC建玉明細 NY金)
ユーロヘッジで金を持っていた投機筋は、1/23天井の時に900トンあった買い(オレンジの棒グラフ)が、現在は700トン台まで減少。これに連れて相場は下げてきました。買い越しは500トン割れです。
この投機筋の買いの整理売りは、ここ1年の動きをみると、買いが600トン台になると買い一巡と判断できます。
そのため、あと100トンほど整理売りがあるでしょう。
(NY金)
100トンが1週間ででると、80-100ドル下げる可能性があります。
一方で、2~3週間ででると、下げ幅は緩やかになるとみています。
私は、後者だとみています。ギリシャの先送りでは積極売りは出にくい状況だからです。
今週の注目はイエレン議長の議会証言、GDP、来週は雇用統計があります。
イエレン議長は利上げについて言及するのか、注目です。
私は、利上げは急がないのでは?と思ってます。なぜなら、雇用情勢は良好なものの、インフレ率は低い状態なので、急ぐ必要はないと思われます。
ただし、イエレン議長の発言次第で、乱高下が考えられるため、資金配分に注意しておきましょう。
最後に、為替の動向ですが、ギリシャ問題の先延ばしで、一時的にリスクオンの状況です。株は上昇しており、円安になりやすい状況です。
(ドル円)
4ヵ月後の6月には、ギリシャの先送りした問題、及びFOMCがあり、ここで利上げがあるのか注目されているため、ややこしい月になります。
投機筋は、その前の4ヶ月間で、荒稼ぎしようとするかもしれません。
今週は、思惑がうごめく週となり、為替は円安トレンド、NY金は上値が重く、東京金は基本的にはもみ合いが続くとみています。
ただし、短期的な方向性は、イエレン議長の発言次第では乱高下もあるため、資金配分に注しておくことが必要です。
当記事は、「セントラルマーケットコラム~経済金融・コモディティ~」からの転載です。またコラムでは、経済金融、貴金属のスペシャリストによるコラムも掲載しております。こちらもぜひご覧ください。